モビリティ

2025.09.09 11:00

ウェイモのロボタクシー事業に「148兆円」のビジネスチャンスか、爆発的成長への期待高まる

サンフランシスコの市街地を走行するWaymoのロボタクシー(Photo by Smith Collection/Gado/Getty Images)

しかしコースラは、今それを心配する必要はないと考えている。「ウォール街のアナリストは、アルファベットのキャッシュフローを慎重に見すぎている。テック業界ではシェアこそが重要だ」と彼は語る。「仮に年間100億ドル(約1兆4800億円)〜200億ドル(約2兆9500億円)を3〜4年投入し、1兆ドル(約148兆円)規模のビジネスを手にできるなら、迷う余地はない。ウェイモはウーバーよりはるかに価値ある存在になるはずだ」

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ウェイモの共同CEOのドミトリ・ドルゴフは、2009年以来、同社の自動運転AI「Waymo Driver」の開発を率いてきたコンピュータサイエンティストだ。彼によれば、ウェイモは個々のロボタクシーの稼働率を高めることで、事業の収益性を改善しているという。さらに、定価が約4万ドル(約590万円)の現代自動車の電動SUV「IONIQ 5」などの低価格車両や、今年後半に導入予定の第6世代ハードウェアに搭載される低コストのセンサー、コンピューティングシステムを組み合わせれば、その効果は一段と大きくなる見込みだ。

「車両や自動運転ハードウェアのコストは、数十万マイルに及ぶ稼働寿命にわたって分散される。それは当社のサービスにおけるユニットエコノミクスに大きく寄与する要素の一つだ」とドルゴフはEメールでコメントした。「これまで5世代にわたるハードウェアと数千台の車両を展開してきたが、その過程でセンサーとコンピューティングのコストを一貫して削減しつつ、性能を向上させてきた」

また、アルファベットのグローバルなサプライヤーが製造するウェイモのハードウェアには、さらなる改良が控えているという。ドルゴフは、これが同社の車両数の拡大に加えて「段階的なコスト削減」と「規模の経済の加速」につながると、詳細には触れずに語った。

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アフリカ発の新興企業とも提携

ウェイモは今後、低価格車両を増やすだけでなく、拡大する車両群に電力を供給し、清掃や整備を行うための充電・サービス拠点の拡充を求められる。そして同社は、そうした業務の委託先としてウーバーやレンタカー大手のAvis、スタートアップのMooveなどを積極的に活用し始めている。ウェイモは、将来的には自社で急拡大する車両群を直接保有するのではなく、フランチャイズ方式に移行し、新規市場での運営をパートナーに委ねる可能性もある。

その最初の試金石となりそうなのが、アフリカ発のモビリティ系フィンテック企業のMooveだ。同社はフェニックスでウェイモの車両運営を担っており、来年マイアミでサービスが始まる際にも同様の役割を果たす予定だ。ブルームバーグが7月に報じたところによれば、ナイジェリア出身のラディ・デラノCEOが率いるMooveは、米国での事業拡大に向け、ウェイモの車両の購入資金を含む12億ドル(約1770億円)の資金調達を進めているという。デラノは取材に応じなかったが、事情に詳しい人物がこの報道を裏付けた。

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翻訳=上田裕資

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