恋愛関係の仕組みについての数多くの研究が厳然たる真実を浮き彫りにしている。それは、愛を本当に示すものはちょっとしたところに潜んでいるということだ。実際、それは比喩ではなく、カップルの1人が言葉を発してから相手が反応するまでの「間」に見られる。
それゆえに、恋愛関係で最も見過ごされている強力な現象の1つに「○リペア・レイテンシー」というものがある。これは、カップルの片方がパートナーからのつながりの要求に応えるのに要する時間のことだ。それは愛の「小休止」だ。
この一瞬の「間」、つまりあなたが相手に問いかけてからパートナーが応じるまでのわずかな時間は思っている以上に重要だ。その時間は私たちがその瞬間にどれだけ安心感を抱くかだけでなく、関係が続く間の信頼と安心感の積み重ねに影響する。
発達に関する研究は、このような一瞬の間がいかに重要かを強調している。約240人の就学前の子どもとその母親を対象としたある研究では、母子に困難なタスクに短時間取り組んでもらい、母子間のつながりが絶たれた状態をどれだけ早く回復できたかを調べた。その結果、多くの環境的ストレス要因にさらされていた子どもは母親と再び気持ちを通じ合わせるのに苦労し、自分の気持ちを落ち着かせるのに時間がかかることがわかった。
つまり、重要なのは関係に入ったヒビが修復されるかどうかではなく、「いかに早く」修復されるかなのだ。私たちの神経は反応時間が早いことを安全のシグナルとして認識するようだ。
大人の恋愛関係では、これは相手があなたの求めに応じるまでにかかる時間というかたちで現れる。この時間はあなたが相手からどれだけ守られ、愛されていると感じるかという点でかなりの重みを持つ。
つながりを構成する「求め」
リペア・レイテンシーを理解するためには、まず「求め」を見る必要がある。恋愛関係の研究で知られる心理学者のジョン・ゴットマンは、求めをパートナー間の感情的コミュニケーションの基本単位と表現している。
求めとは、つながろうとするあらゆる試みのことだ。それは直接的なものもあれば(「これ手伝ってくれないかな」)、微妙なものもある(ため息、横目でちらっと見る「ねえ、あの夕日を見てよ」のような突発的な観察)。
求めは必ずしもドラマチック、あるいはロマンチックなものではない。実際、たいていは些細でほとんど目に見えないものだ。だが、極めて大きな意味を持つ。絶え間なく毎日行われる親密さのドアへのノックなのだ。そして他のドアと同じように、ドアが開くかどうかだけでなく、ゲストが長く待たされる前にどれだけ早く開くかが重要だ。



