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2025.09.08 11:45

「Xtrepreneur AWARD2025」授賞式 農業からアートまで、5つのプロジェクトが受賞

事業共創によって新たな価値の創出に挑むプレイヤーを表彰する「Xtrepreneur AWARD(クロストレプレナーアワード)2025」の授賞式が、8月27日、東京・六本木のザ・リッツ・カールトン東京で開催された。

本アワードは、Forbes JAPANとNTTドコモビジネスの事業共創プログラム「OPEN HUB for Smart World」が2023年に始めたもので、今回で3回目を迎えた。クロストレプレナーとは、起業家(アントレプレナー)や企業内起業家(イントレプレナー)と異なり、複数の企業が持つレガシーを掛け合わせることで、一社単独で生み出すより大きなインパクトを社会に与える人たちを指す。

審査は以下の3つ。
1.日本発・グローバル(世界にイニシアチブを取るポテンシャルがあるか)
2.インパクト(社会課題や世の中全体に向け、大きな影響をもたらすことができるか)
3.意外性(発想を揺さぶられるようなアセット・レガシーの組み合わせがあるか)

Kconcept代表取締役社長で東京大学生産技術研究所研究顧問の片山幹雄、Whatever Co., CCO /Open Medical Lab, CCOの川村真司、マクアケ共同創業者 / 顧問の坊垣佳奈、住友商事執行役員 CDO・CIO DX・ITグループ長の巽達志、開志専門職大学学長で東京大学特命教授の各務茂夫、Forbes JAPAN Web編集長の谷本有香が審査員を務めた。

今回は、約60件のエントリーから17プロジェクトをノミネートプロジェクトとして選出。そのなかから5つを受賞プロジェクトとした。授賞式には2023年や2024年の受賞者や審査員などおよそ100名が参加。各受賞者たちはトロフィーを受け取り、プロジェクトにかける思いや今後の抱負を語った。

グランプリ「アイガモロボ」 井関農機×NEWGREEN

NEWGREEN代表 山中大介

井関農機社長 冨安司郎

アイガモロボは、有機米作りにおいて課題となる田んぼの除草作業を自動化するロボットだ。NEWGREENが機体の開発・製造を、井関農機が販売・アフターサポートを担う。

「アイガモロボは国内で販売をしているだけでなく7カ国で実証をしていて、2030年には毎年国内外で3万台売れるポテンシャルがある。まだまだ不完全だが、唯一無二のサービスになっていくはずだ」(NEWGREEN代表 山中大介)

「井関農機は『過酷な農作業からの解放』をテーマに創業して100年。除草や草刈りなどの農作業の軽量化や環境課題の解決を目指しているが、100年企業とはいえ、それは1社だけではできないこと。今後もNEWGREENと社会課題解決に向けて励みたい」(井関農機社長 冨安司郎)

詳細記事はこちら:雑草抑制を自動化 「アイガモロボ」アジア市場へ|井関農機×NEWGREEN

ソーシャルビジネス賞「CHOCOPENプロジェクト」(三菱鉛筆×DOYA, 特定非営利活動法人CLOUDY)

三菱鉛筆執行役員 早尾栄(写真左)とDOYA代表 銅冶勇人

CHOCOPENプロジェクトは、アフリカ・ガーナで廃棄されるカカオの殻から鉛筆をつくるものだ。三菱鉛筆が鉛筆の製造を手がけ、DOYAとCLOUDY(DOYAが展開するアパレルブランド)がプロダクトデザインなどを担当している。

「この晴れ晴れとした気持ちを、ぜひアフリカで一緒に鉛筆をつくった仲間たちにも伝えたい」(三菱鉛筆執行役員 早尾栄)

「ガーナのカカオ農園で働く人はチョコレートを見たこともない。目の前にあるのはカカオの殻のゴミはマラリアの原因にもなっている。果たしてこのゴミは彼らのゴミなのか?そうした疑問から始まったプロジェクトだった。完成するまで3年かかった。現場にいる人たちの問題に対して何をしなければいけないのかを追求していくことが社会問題を解決する大きなきっかけになる」(DOYA代表 銅冶勇人)

詳細記事はこちら:売れるだけが成功じゃない 「カカオ鉛筆」が生む一石三鳥の価値|三菱鉛筆×DOYA×CLOUDY

カルチャーインパクト賞「集英社マンガアートヘリテージ」(集英社×スタートバーン×エプソン販売)

右から、エプソン販売マーケティング本部LFPMD部長 藤本剛士、スタートバーンCEO 施井泰平、集英社ディレクター 岡本正史

集英社マンガアートヘリテージは、集英社が出版してきたマンガの原画をエプソン販売の技術でプリントしてアート作品にし、スタートバーンのブロックチェーン技術をもちいて作品のオリジナル性を証明するプロジェクト。

「2025年9月には米サンフランシスコの世界的に有名な美術館で、初めてマンガの展覧会が開催される。そこに招聘され、集英社マンガアートヘリテージの作品が展示されることにもなった。とても嬉しく思う」(集英社ディレクター 岡本正史)

「スタートバーンは作品の真正性を担保するテクノロジーを提供している。こうした新しいテクノロジーや、和紙や額縁をつくる職人の伝統技術が、マンガと集英社の求心力によってつながったプロジェクトだ」(スタートバーンCEO 施井泰平)

「原画を印刷するにあたっては、我々のプリンターの販売先である印刷会社を紹介することもできたが、マンガの原画のすばらしさをみて、なんとか自分たちの手でクオリティを担保したものをつくりたいと思った」(エプソン販売マーケティング本部LFPMD部長 藤本剛士)

詳細記事はこちら:ONE PIECEもアート作品に 先端技術×精密印刷が拓くマンガの新時代|集英社×スタートバーン×エプソン販売

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文=真下智子 編集=露原直人

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