経営・戦略

2025.09.06 09:00

イノベーションはチームスポーツだ 「成功する企業提携の条件」と6つの方法

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5. プロジェクト単位の流動的な提携:これからは、複数年にわたる固定的な共同事業に代わって、より流動的で「オンデマンド型」の協働が増えていくだろう。つまり、特定のプロジェクト(例えば新しい市場での新製品リリースなど)に関連した専門知識を有するパートナー企業と「ドリームチーム」を結成し、目標を達成したあとは正式なパートナーシップを解消するというかたちだ。いわば、イノベーションを達成するための、企業レベルのギグエコノミーだ。

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6. エコシステムの統合が深化:パートナーシップは今後、「単なるAPIの統合」を超えたものになる。将来的にはパートナー間でデータストリームを即時共有したり、チームを同じ場所に設置したり、共通のAIモデルで意思を共同決定したりするなど、業務が密接に統合され、精神を真に共有したかたちで問題解決に臨んでいくようになる。

企業が、イノベーションに焦点を当てたパートナーシップを構築・拡大していく上で役立てられるツールやフレームワークはたくさんある。いくつか例を挙げよう。

・コ・イノベーション・ラボ:Accenture(アクセンチュア)やDeloitte(デロイト)、SAPといったコンサルティング会社は、構造的にイノベーション創出に取り組める環境を提供しており、パートナー企業が迅速なプロトタイピングや顧客との共創、反復テストなどによってソリューションを共同開発することが可能になっている。

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・イノベーション・スカウティング・プラットフォーム:Plug and Play、MassChallenge、Hello Tomorrowといったプラットフォームは、共通のニーズ、組織のバーティカル・アラインメント(経営層から現場の従業員まで、方針や目標などが一貫して揃うこと)、技術レベルの成熟度に基づいて、企業やNPOとスタートアップをつないでいる。

・合弁会社とコンソーシアム:量子コンピューティングや宇宙といった先端技術分野では特に、量子経済開発コンソーシアム(QED-C)や宇宙情報共有分析センター(Space ISAC)といったコンソーシアム(共同事業体)が、知識の共有や方針の具体化、準備の加速を支援している。

イノベーションはチームスポーツだ

孤高の天才がイノベーションを起こす世界は、もはや過去のものだ。現代において最高の革新的なイノベーションは、専門知識とアクセス、足並みのそろった野望が交わるところで生まれている。適切に構築されたパートナーシップは、そうした交差点をつくり出す。

イノベーションに向けて積極的に社外へと目を向けていないのだとしたら、すでに出遅れている。良いニュースは、そのためのツールが存在し、先例も明確であり、未来はまだ手に入れられることだ。

今後10年で成功するのは、最高のチームを結成した企業だ。そうしたチームには、社内だけでなく戦略的パートナーたちからも構成される、広大で活気のあるエコシステム全体からメンバーが結集する。

「世界で最もスマートな企業」を目指すのはもうやめよう。そして、「最もつながりのある企業」の構築を始めよう。

forbes.com 原文

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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