2025年8月25日発売のForbes JAPAN10月号は「30 UNDER 30」特集。30歳未満の次世代をけん引する若い才能に光を当てるアワードで『Forbes JAPAN』では18年より開催し、7年間で総計300人を選出してきた。
今年も4つのカテゴリから30人の受賞者を選出。ENTERTAINMENT&SPORTS部門の受賞者のひとりが、星街すいせいだ。リアルな体はもたずとも圧倒的な歌唱力で魅せる、新時代のアーティスト。星街すいせいは、エンタメ大国日本の未来を支えるスターだ。
2016年に日本でキズナアイが誕生したことで盛り上がり、この10年でグローバルに広がってきたVTuber。現在、その先頭を走るのが星街すいせいだ。バーチャルアイドル (アイドル活動をするVTuber)として新市場の開拓に貢献し、YouTube登録者数は279万人と多くのファンを獲得してきた。
2025年2月には武道館公演を成功させた。18年にVTuberとして活動をスタートし、最初に投稿した動画でも夢を語った憧れの場所だ。ライブを終えての実感を星街はこう語る。
「界隈にいい影響を与えられた手応えはあります。VTuberやバーチャルというものが(世間に)ずっと敬遠されがちだったんですが、武道館でここまでできるぞということも示せたし、私のサクセスストーリーに感動してくださった方もいて。それが記事などで広まって『こういうのもあるんだ』とVTuberをより知ってくださる方もいた。“武道館成功”はいい肩書きになったと思います」
子どものころからアイドルになることが夢だった。ステージに立つことに憧れていた。でも選んだ姿は従来のアイドルではなくVTuberだった。最初は事務所に所属するのではなく個人で活動を始めた。
「もともとアイドルアニメがすごく好きで。特に『アイドルマスター』にハマっていたんです。ステージに立つ職業に就きたくていろんなオーディションを受けてみたのですが、うまくいかなくて。そんなときにキズナアイさんをきっかけに『VTuberという世界があるんだ』と知って。しかもそれが個人でも始められるんだということを知った。そこから準備をして18年3月に個人VTuberとしてデビューしました」
VTuberとしての活動をスタートしてからも、カバー動画を投稿したり、オリジナルソングを歌ったりしていた。ただ、音楽活動を本格化させたのは始めてからしばらくたってからのことだ。



