働き方

2025.09.04 13:00

つねに自分が悪いと思わされる、上司から心理的虐待「ガスライティング」を受けている12の兆候

Shutterstock.com

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自分は職場で心理的な嫌がらせを受けているのではないかと考えたことはないだろうか。おそらくいつから、あるいはなぜ職場が危険なところだと感じるようになったのかわからず、同僚に直接聞かれてもこの感覚を説明するのはさらに難しいと感じるだろう。言葉にするのは容易ではないが、自分が不快に感じていることは分かっているはずだ。

そしてその兆候は現れ続け、時間が経つにつれて増えていく。会話の後、自分の記憶を疑うようになる。ミーティングが終わると、精神的だけでなく感情的にも疲れを感じる。

ある時は上司に褒められ、翌日には過小評価される。そしてあなたはそれをすべて「過剰反応」のせいにする。ここであなたが体験しているのは、職場での微妙な操作の感情的な余波である可能性が高く、これは専門的な言葉では心理的虐待の一種の「ガスライティング」と表現されることが多い。

ガスライティングを行う人にとって、職場は何年にもわたって自分の行動が非難されたり、罰則を受けたりすることなく自由にガスライティングを行うことができる理想的な環境であることが多い。上司と部下の上下関係は決まっており、これは円滑に機能させるために必要とされることも多いため、部下の感じ方や記憶、判断を損なう心理操作はほとんどの場合、人目につかないところで行われる。

この絶え間ない心理的な干渉は自信喪失や精神疲労、混乱を引き起こし、有能で自信のある従業員でさえも自分の能力に疑問を抱く。

こうした現象を確実に測定するために、研究者たちは「職場におけるガスライティング調査票(GWQ)」を作成した。GWQは、管理された環境にいるにもかかわらず、上司が部下を操作する具体的で一見無害な方法を捉えるために2023年に開発・発表されたもので、12項目で構成されている。

これらの項目は2つの重要な側面に焦点を当てている。

・矮小化:懸念を軽視したり馬鹿にしたりする

・苦痛:非難や支配、予測不可能性が従業員に向けられる

各項目を「まったくそう思わない」から「強くそう思う」までの尺度で評価することで、職場のガスライティングとして知られている形態と一致する行動に自分が直面しているかどうか洞察を得ることができる。もし、あなたがこれらの項目のほとんどに心当たりがあるなら、職場で上司からガスライティングを受けている可能性が高い。

1. 上司があなたに責任を押し付けるために話題をそらす

心配事があって上司の部屋をたずねたが、問題の一端を担っていると非難されただけだった。このパターンが常態化しているなら、ガスライティングの兆候かもしれない。そうした上司は決して責任を取らず、あなたが何か悪いことをして問題を引き起こしたのだとほのめかす。このようなガスライティングを受けると、あなたは自分を否定されたように感じるだけでなく、自責の念に駆られて職場環境の問題を担当部署に訴えるのをやめ、ガスライティングを行う人の支配を強めてしまう。

2. あなたが物事を「想像」していると上司が言う

こうした突き放しはあなたの認識を直接攻撃する。正当な懸念を想像や些細なことだと決めつけることで、上司は自分自身を現実の最終決定者として位置づける。部下は特定の出来事だけでなく、状況を正確に読み取る自分の能力も疑い始め、本能と押し付けられた「真実」との間で慢性的な心の緊張が生まれるかもしれない。

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翻訳=溝口慈子

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