働き方

2025.09.04 12:30

週72時間働く、「無限労働日」と「996労働週」を抜け出す5つのヒント

Papakon Mitsanit / Getty Images

3. 「移行の儀式」を作る

ジャンによれば、脳にはギアを切り替える明確な合図が必要であり、「移行の儀式」を作ることを提唱している。仕事モードからプライベートな時間へ唐突に切り替えるのではなく、1日の仕事の終わりを告げる10分間の儀式を推奨する。例えば、翌日の最優先事項を3つ書き出す、近所を散歩する、あるいは単にノートPCを閉じて「仕事は終わり」と言う、といったことだ。

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4. 休憩を取る

デュリスは、特に仕事で非常に忙しいときに、コンピューターから離れて休憩を取ることを勧める。昼休みは必ずしっかりと取り、日中も数分間ストレッチをしたり歩き回ったりすることで、冷静さを保つ助けになる。

ジャンは、精神的な休息のために「生産的な心配の時間」を実践することを提案する。例えば毎晩10分を確保して仕事の懸念事項を書き出すといったことだ。「これにより、懸念事項を頭の中から追い出す感覚が得られます。後になって仕事の考えが忍び寄ってきたら、『これはすでに記録した。勤務時間内に対処しよう』と自分に言い聞かせるのです」と彼は指摘する。

5. 上司やチームとコミュニケーションを取る

ジャンは、チームとの間で返信時間について明確な期待値を設定するよう促し、「緊急」の依頼であっても次の営業時間まで待てると付け加える。デュリスは仕事に圧倒されていると感じるなら、上司やチーム全体に懸念を相談するのが最善かもしれないという。上司が支援を提供できるかもしれず、同僚があなたのToDoリストからいくつかのタスクを引き受けてくれる可能性もある。

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総括:無限労働日と996労働週

ジャンは、無限労働日と996労働週のサイクルを断ち切る方法を見つけ出した企業は、より幸福で生産性の高い従業員を抱えることになると考えている。「人々が真に仕事から離れることができれば、リフレッシュして集中した状態で仕事に戻ってきます。目標は労働時間を減らすことではなく、より良く働くことです。そして、より良く働くとは、いつやめるべきかを知ることを意味します。このバランスを最初に習得した組織は、生産性だけでなく、常時接続という幻想のために自らのウェルビーイングを犠牲にすることを拒む優秀な人材を引きつけ、維持するという点においても、大きな競争優位性を持つことになるでしょう」と彼は結論づける。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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