AI熱でサーバー特需
場面は切り替わる。少し時間をさかのぼった4月、コンピューターカテゴリー(HSコード8471)が米国の品目別輸入額で首位に立った。このカテゴリーは5月から6月にかけてもトップの座を維持している。
これは着実な伸びだ。マイクロソフトやアマゾン、メタといった米大手テック企業がAI分野で激しく競い合い、数千億ドル規模の旺盛な投資をしていることが背景にある。これらの企業やそのサプライヤーはAIが世界経済を変えることに大きく賭け、人材の採用や製品の購入、設備の建設を進めている。それは、パーソナルコンピューター時代の黎明期にマイクロソフトが世界を変えたように、またインターネット時代の幕開け後、フェイスブックやアマゾン、グーグルが世界を変えたように、AIが世界に大きな変革をもたらすという確信に基づいている。
こうした投資は安全策への退避ではなく、未来に向けた競争のためのものだ。誰が正しかったことになるのかは見通せない。今年4倍に引き上げられた関税の影響で米経済は景気後退(リセッション)に陥るのか、それとも大きな影響は見られないまま推移していくのか。AIの新たな進歩は時間がかかるのか、あるいは短期間で実現するのか。
ビッグテック勢は本当に楽観的な考えから行動しているのか。はたまた「FOMO(取り残されることへの恐怖)」も少しはあるのだろうか?
対照的な動きを見せる2つの品目
確かなことがひとつある。米国の金輸入が増加したあと減少に転じた一方、コンピューターカテゴリーのほうは米国の輸入額に占める割合が右肩上がりで高まっていることだ。2024年に4.29%だったその割合は2025年上半期には5.74%に上昇し、6月は8.09%と加速の兆しを示している。
少し状況を俯瞰すると、6月のコンピューターカテゴリーの輸入額は2位の乗用車カテゴリーよりも42.12%多く、3位の石油カテゴリーよりは90.68%も多かった。
コンピューターカテゴリーのサブカテゴリーのひとつ(HSコード847150)にサーバーが含まれる。世界全体の今年のサーバー輸入額は135.40%増加しており、うち多くが米国のシカゴ・オヘア国際空港、ロサンゼルス国際空港、テキサス州ラレド港に到着している。


