UNDER 30

2025.09.06 11:15

石井玄の若手時代。大切なのは「好きな想いを共有できる人」に出会うこと

玄石 代表取締役の石井玄

その思いが結実したのが、2024年の東京ドーム公演でした。「武道館の次は東京ドームだよね」とみんなが言う。じゃあ、本気でやったらどうなるんだろう、と。誰もやり方を知らないから、最高に楽しかった。やり方がわかっているものはつまらないんです。誰も成功したことがないなら、失敗もない。僕らがやったことが正解になる。無敵理論ですけどね(笑)。

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イベントは歴史的な成功を収めました。でも、上司から「チケットが(ライブビューイングとオンライン配信も合わせ)16万枚近く売れたぞ」と言われても、「へぇ、すごいっすね」と他人事みたいで(笑)。それよりも、「ただ面白いものを作りたい」という一心だったので、やりきった解放感の方が大きかった。あの時やっと、学生時代からずっと抱えていたコンプレックスから解放された気がします。

それから、業界全体の未来へと視野が移ってきました。会社を辞めて独立し、2024年に「玄石」という会社を設立したのも、その意志の表れです。これまでは会社のことだけを考えていればよかったけど、独立したからには業界全体が良くならないと自分も仲間も潤わない。40歳になるこれからは、もらってきたものを返していくターンなんだと。

「好きな想いを共有できる人」を見つける

今、ラジオやポッドキャストなどの音声メディア業界は「追い風が吹いている」と言われることもあります。でも風なんて吹いていない。みんなで必死に扇いで風を起こしてるだけなんです(笑)。面白いコンテンツを作るだけでなく、「ラジオって、ポッドキャストって、面白いよね」という文化そのものを作っていかなければならない。リスナーだけでなく、プレイヤーを増やすことが、今の僕の仕事です。

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これから夢を追いかける若い世代に伝えたいのは、2つ。

とにかく、自分が本当に好きなものは何なのか、それを見つけること。そして、もう1つは、それを共有できる仲間を探すこと。好きなものと、好きな想いを共有できる人。その両方を見つけるために、発信し、出会い、一緒に何かをやってみる。その人間関係が、長い人生で後から絶対に効いてきますから。


※ビジネス、アート、スポーツからサイエンスまで、次代を担う30歳未満の若者たちをエンカレッジするアワード「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」。今年の受賞者は特設サイトにて公開中。

文=堤美佳子 編集=田中友梨 撮影=山田大輔

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