キャリア

2025.09.03 11:00

仕事で感じる退屈は成長したいサイン? キャリアの成否を分ける「正しい感情との向き合い方」

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退屈という感情が伝えようとしていること

退屈は、内なるフィードバックの一形態だと考えよう。必ずしも対処すべき問題というわけではなく、理解すべき情報だということもある。退屈という感情はもしかしたら、次のようなことを伝えようとしているのかもしれない。

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・成長した結果、いまの職務を超える能力が身についた。
・いまの仕事には、自律性、多様性、重要性が欠けている。
・毎日の仕事では、同じ種類の思考をいつも行なっている。
・所属しているチームが、あまりに快適に感じられるようになった。あるいは、今後の予想が簡単につくようになった。

いずれの場合でも、退屈なのは刺激が足りていないからだ。だからといって、仕事が悪いわけではない。その仕事を始めて以降、成長を遂げた結果、いまの自分が挑戦できる職務ではなくなったにすぎない。

かつては大好きだった仕事をいまでは惰性でこなしているとしても、失敗したことにはならない。転機を迎えたのだ。あなたは、違う形で仕事に貢献する用意ができている。

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自己決定理論もまた、この点を裏付けている。この分野に関する研究によると、人が成長するのは能力や自律性、関係性を実感するときだ。自分の能力を試す機会があまりなければ、達成感は得られない。柔軟性に欠ける環境で働いていると、自律性が抑えつけられる。繰り返しの単純作業は、人々とのつながりを失わせる。この枠組みで考えると、退屈は不合理なのではなく、完全に予測できる反応なのだ。

退屈に過剰に反応せず、適切に対処するには

職場で退屈を覚えると、まずは本能的に、新しい仕事を探そうと考える。ゆくゆくはそうすべきなのかもしれないが、退屈への対処法はそれだけではない。退屈だからといって、その仕事を辞めなくてはならないわけではないのだ。時には、必要なのは方向転換である場合もある。すぐさま求人市場に目を向ける前に、いまの職場内で何ができるのかを探ってみよう。

まずは、次のように自問自答しよう。

・現在の職場で、最後に新しいことを学んだのはいつだったか。
・自分の職務のうち、いちばんやる気が出るのはどの仕事か。
・面白そうな仕事をやっている同僚は誰か。

こう自問自答すると、自分がなぜ退屈しているのかが把握しやすくなる。さらに、自分がいまも関心をもっているのが何なのかも見えてくる。そこにこそ、次に挑戦できることがあるかもしれない。

例えば新しいプロジェクトを提案してみたり、後輩を指導してみたり、部門を超えた職務に取り組んでみたり、といったことができるだろう。そうやって少し目先を変えてみると、好奇心が再び燃え上がり、退職願を書かずに済む可能性がある。

上司に率直に打ち明けてみるのも手だ。上司はたいてい、沈黙イコール満足だと思い込んでいる。不満があるのではなく、刺激が足りていないのだと伝えれば、チャンスが開けるかもしれない。

何をどうしてほしいのか、具体的に話そう。「戦略的な意見やアドバイスがもっとほしい」とか、「新しいプロジェクトで責任を担いたい」「異なるグループのクライアントと仕事をする機会を得たい」と伝えてみるのも一案だ。苦情ではなく、成長したいという意味合いで要望を伝えよう。

認知的評価理論もまた、退屈について別の視点を提供してくれる。この理論によると、経験をどう解釈するかによって、感情的反応が形成されるという。

退屈するのは自分の力不足のせいだと考えれば、挫折感を覚える。これに対して、退屈するのは何らかの兆候だと考えれば、状況が見えてくる。そうやって見方を変えれば、あなたの姿勢が変わり、変化を求めたときの周りの反応も変わるかもしれない。

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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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