このようにインドネシアの若者が、日本で長く働きたいと思ってくれることは、日本人としてはうれしいかぎりだが、彼らの不安や心配ごとをたずねると、トップが「差別や偏見がないか心配」というものだった。2位は「人間関係(同僚、上司など)」だ。この2つはほかの不安を大きく引き離している。そのほか、「日本語能力に自信がない」、「登録支援機関や企業からのサポートが受けられるか」、「日本での生活に適応できるか」、「日本でもキャリアパスが見えない」などの不安があげられた。
ヒューマングローバルタレントは、「日本で学び、成長し、長期的なキャリアを築きたいという強い意志を持っていることが明らか」になったと指摘する。この調査の結果は、彼らの受け入れを考える企業は、どのような働き方をしてほしいかで、特定技能生か技能実習生かを選ぶことが重要だという。さらに、彼らのいちばんの不安である差別や偏見の解消は言うまでもないが、彼らが安心できる職場環境の整備も重要だろう。せっかく日本にあこがれて来日した彼らを失望させてしまっては、お互いに不幸だ。


