気候・環境

2025.09.01 17:00

富士山噴火の「東京都心への影響」を描くAI生成動画公開

Shutterstock.com

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東京都が公開したAI生成の動画は、富士山で大規模な噴火が発生した場合に、東京の都市インフラにどのような影響が及ぶかを示している。防災週間の一環として作成されたこのシミュレーションは、標高3776メートルの活火山である富士山の過去の噴火データを基にしている。

富士山は東京中心部から約100キロメートル離れているため、差し迫った危険はなく、噴火に伴う一般的な災害への懸念は比較的小さい。成層火山(溶岩と灰が交互に層を成して形成した火山)から噴出する溶岩は通常、粘性が高く移動距離が短い。また、火砕流や泥流は、火口から10~20キロメートルの範囲で人命を奪う可能性がある。

動画で示されている主なリスクは、大量の火山灰だ。火山灰は交通網を麻痺させ、通信や電力網を寸断し、呼吸器系の疾患を引き起こす。

現在、富士山に不穏な兆候や火山活動の活発化は見られない。当局は「このシミュレーションは、住民が緊急時に備え、正確な知識と対策を身につけられるように作成されたものです」と説明している。

動画は「事実に基づいた知識を身につけ、日々の生活の中で災害に備える必要がある」というメッセージで締めくくられており、缶詰、水、懐中電灯、救急箱といった基本的な備蓄品を各家庭で準備しておくよう促している。

記録に残る富士山の最後の噴火は、1707年12月から1708年1月にかけて発生した宝永大噴火である。この噴火では、山の南東斜面にできた側火口から溶岩と火山灰が噴出した。特に、東日本一帯に大量の降灰をもたらしたことで知られており、当時の江戸市中でも2~8センチメートルの火山灰が積もった。これにより田畑の作物は壊滅し、河川は埋まり、広範囲にわたる飢饉を引き起こした。

今日、同様の規模の噴火が発生した場合、人口が密集する東京都東部、神奈川県、千葉県そして山梨県、埼玉県、静岡県の一部地域において、3000万人以上に影響が及ぶ可能性がある。

参考:東京都 Tokyo富士山降灰 特設サイト

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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