2025.09.05 15:15

航空券「SSSS」の印字はFBIの注意喚起暗号? 一般人も例外にあらず

「SSSS」の印字の意味は?

「SSSS」の印字の意味は?

東松寛文氏。平日は広告代理店で働くかたわら、週末で世界中を旅する「リーマントラベラー」だ。これまでに102カ国247都市に渡航、2016年、3カ月間で世界一周を達成し、『地球の歩き方』から旅のプロに選ばれた。

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『リーマントラベラー 週末だけで世界一周』(河出文庫)







リーマントラベラー 週末だけで世界一周』(河出文庫)などの著書があり、オーストラリア、ケアンズ&グレートバリアリーフ観光大使でもある、文字通り「週末海外旅行の猛者」東松氏に、旅の極意、次の旅に速攻役立つトリビア的な教養知識を伝授していただく。

本稿はその1回目。米国への出入国時、空港でのチェックイン後にふと目を落とした搭乗チケットに「SSSS」の文字━━。これはどういう意味? 明日、あなたの身にも起こり得るこの事態について、東松氏にズバリ種明かしをしていただいた。


航空券への「暗号印字」は9・11から

アメリカの出入国、そして経由の場合は、航空券をよく見てみてください。稀に、その航空券に見慣れない文字列が印刷されることがあるそう。その文字列は、「SSSS」。

この「SSSS」コード、もしそれが印刷されたら、実はあなたはFBIの要注意人物に選ばれているかもしれません。でも、心当たりのない方はご安心ください。その「SSSS」コードに隠された意味と、実際に印刷された人の声を聞いてみました。

アメリカを出入国するための飛行機(経由を含む)に乗る際、その航空券に稀に「SSSS」と印刷されることがあります。その「SSSS」とは、「Secondary Security Screening Selection」の略であり、TSA(運輸保安局)の追加セキュリティ検査対象者を示すコードのことです。

TSAの規定によると、NYの同時多発テロ事件のあった2001年9月11日以降に成立した法律により、「SSSS」は2010年から運用が始まりました。航空券にランダムに印字され、「SSSS」が印字された人は、搭乗前に追加で綿密なセキュリティチェックが行われます。テロ対策ウォッチリストに名前があるなど、“危険と思われる乗客”に対しての水際対策ではありますが、ダミーとして一般人も選ばれるため、もしかしたらこの記事を読まれた方の中にも、航空券に印字されたことがある方がいらっしゃるかもしれません。

TSAや航空会社は選定基準の詳細を公開していないため、完全には明らかになっていませんが、次の方が印刷される可能性が高いようです。

「SSSS」コードが印刷される可能性が高い人

・FBIのテロ対策ウォッチリストに名前がある乗客(類似した名前の乗客含む)

・アメリカが危険とみなしている国(テロ支援国家など)から入国する乗客

・片道航空券、出発直前の予約、現金購入などの「リスクが高い」とみなされる旅程の乗客

次ページ > 万が一「SSSS」が印刷されたらどうしたらいい? 

文=東松寛文 編集=石井節子

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