人が恋愛関係で有害なことをするようになる最も一般的な理由の1つは、それを長く記憶にとどめる行動が学習されることだ。
私たちは幼い頃から、パートナーとの愛とコミュニケーションに関する教訓を知らず知らずのうちに吸収している。両親がどのように関わり合っているかに注目し、たとえ両親の関係が健全とはほど遠いものであったとしても、それを「正常な」関係のあるべき姿として見るようになることが多い。そして残念ながら、多くの人がその影響について考え直すことなく後年こうしたパターンを繰り返してしまう。
だが問題は、こうした学習された行動の中には、筆舌に尽くしがたいダメージを与えるものがあるということだ。人は、たとえ不注意であっても、その理由を本当に理解することなくパートナーに害を及ぼす接し方をしてしまうことがある。そしてそうした姿勢を指摘されたとき、「関係なんてそんなものだ、過敏になりすぎている」「私の両親はいつもこうしていたし、何の問題もない」といった言い訳で片付けてしまうかもしれない。
パートナーとの関係の中で起こりがちな、有害な学習行動を3つ下に挙げる。あなたが抗議しているにもかかわらず、パートナーがこれらの行動を取り続けるのであれば、その人はあなたのことを一番に考えていない可能性がある。
1. 無視する
無視はおそらく恋愛関係における最も一般的な罰の形態の1つだが、最も有害なものの1つでもある。意図的に相手とコミュニケーションを取らないようにすることで、無視を選ぶことがある。テキストをスルーしたり、関わりを持とうとしなかったり、あるいは相手がいる間は完全に沈黙を貫くことさえある。
冷静になるための時間を取るという健全な戦略とは異なり、無視は特に相手に不安を感じさせるために使われる。無視に込められたメッセージは通常、「相手が何か悪いことをしたから、私との接触を制限することでその代償を払わせる」というものだ。
多くの場合、この手法は幼い頃からのものだ。子どもの頃に両親のどちらかが、もう一方が謝るまで冷たくあしらうのを見て育ったのかもしれない。あるいは、さらに悪いことに、両親から愛情が注がれなかったり、意思疎通を図ることを拒否されたりと、同じような方法で自身が罰されてきたかもしれない。
残念なことに、その手法は対立に対処する方法についてそうした人が最初に学んだことかもしれず、このようなパターンは大人になってからの恋愛関係でたいていは無意識のうちに繰り返される。
本人が意図しているかどうかにかかわらず、無視は受け手であるパートナーにとてつもないダメージを与える可能性がある。専門誌『Group Processes & Intergroup Relations(グループ・プロセシーズ・アンド・インターグループ・リレーションズ)』に1998年に掲載された研究によると、無視は社会的な存在としての最も基本的な欲求、つまり帰属意識や自尊心、支配、意味のある存在に対する欲求を脅かす可能性がある。
他者があなたを認めようとしないとき、あなたの価値観そのものが危機にさらされる。近くにいるにもかかわらず、見捨てられたという非常に深い感情が引き起こされる。このような心理的に見捨てられているという感覚は、一緒にいて安心できるはずの相手からのものであればあるほど傷つく。



