2025.08.31 11:00

中国のロボット掃除機メーカーが「ブガッティ」に挑戦状 世界最速の電動ハイパーカーを開発

ドリーミーのロボット掃除機とブガッティ・ヴェイロン(Dreame / Bugatti)

ドリーミーのロボット掃除機とブガッティ・ヴェイロン(Dreame / Bugatti)

昨年、3100万台を超える新車が販売された中国は、米国と欧州を合わせたよりも大きな世界最大の自動車市場だ。そしてまた、世界で最も過酷な市場でもある。毎年、新たな自動車メーカーがカラハリ砂漠のミーアキャットのように現れては消えていく。この競争が厳しい市場で、一握りのブランドだけが地位を確立し、生き残ってきた。

そして2025年の今も、新たな企業が大きな野心を抱いている。ただ、奇妙なのはこの企業が自動車会社ではないことだ。少なくとも今はまだ。

中国の自動車情報メディア「CarNewsChina」は先日、超高速モーターやロボット掃除機の製造で知られる中国企業ドリーミー(Dreame)が、自動車産業の王者であるブガッティ・ヴェイロンに挑もうとしていると報じた。

先進的なモーター技術を活用

ドリーミーによると、同社は業界トップレベルの20万回転/分を達成した高速デジタルモーターの技術を活用し、世界最速の自動車を2027年までに作り上げる計画だという。これまで自動車の設計・製造を手掛けた経験を持たない企業によるものと考えると、これはずいぶん大胆な声明だ。ブガッティがヴェイロンの製造を10年で終了し、代わって「シロン」などのより高速で高性能なモデルの開発に注力している現状を踏まえると、新参者がヴェイロンを基準として選んだのも皮肉な話だ。

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翻訳=日下部博一

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