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2025.08.28 14:00

ロシア・ウクライナ戦争から汲み取るべき、来たる「宇宙戦」への教訓

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宇宙領域において規模を拡大できるかどうかは、米国にとっていまや死活的に重要な問題である。勝利は個々の衛星がどのくらい精巧かではなく、衛星を軌道上にどれくらい多く配備しているか、そしてそれらをどのくらい賢く統合運用しているかにかかってくる。米宇宙軍は予算も、高度な技術を大量に生産・投入できる自国の民間企業も、もっと多く必要としている。軌道上への装備の大量配備はもはや、たんにレジリエンス(強靭性)を高めるための低コストな方策ではない。それらが適切にネットワーク化されれば、新たな形の戦略的抑止力になるのだ。最も機敏で、最も相互接続されたプラットフォーム群を最も多く配備している側が、優位に立つことになるだろう。

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残念ながら、米軍は商用ドローン革命を中国に先駆けて活用する機会を逸した。この新しい産業を創出したのは米国だが、何年も前にほとんど放棄してしまった。現在の米空軍は、その圧倒的なバンカーバスター(地中掩体破壊)能力をもってしても、ウクライナがロシアに対して重ねてきたような勝利は収めることができなかっただろう。非常に重要な産業であるドローン製造業を一度ほぼ放棄してしまったために、米国はいま、国家安全保障のためにそれを再構築するという困難な課題に直面している。これは、米国のドローン製造業の弱体化という問題の一因となった中国への生産移転よりも、はるかに難しい課題だ。

一方で、今後については楽観できる理由もある。米国防総省の宇宙開発局(SDA)は、この流れを逆転させるために地道な努力を続けてきた。わずか6年で、米国の新たな小型衛星メーカーを9社認定し、その数はさらに増えると見込まれている。これらの企業はすでに競い合い、宇宙軍のために衛星の製造・投入を進めている。わたしたちはこうした動きをさらに勢いづけるべきであり、政府監査院(GAO)が求めているようなペースダウンをしてはならない。米国はこの取り組みをいっそう拡大し、地球低軌道からシスルナ(地球と月の間)空間まで、利用できる軌道はすべて米国の技術で確実に満たしていく必要がある。

ロシア・ウクライナ戦争は、現代戦での成功はレジリエンスとスピード、そして大量に配備され、接続された技術の創造的な活用にかかっているということを明確に示している。その教訓を胸に刻めば、米国は向こう数世代にわたって新たな優位性を確保していくことができるだろう。

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forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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