カリフォルニアでは、暮らしのなかにサステイナビリティやエコの意識が深く根付いている。人々にとって、地球環境に配慮することは特別なことではなく、むしろ自然で当然の姿勢だ。ワイン造りもその例外ではない。ブドウ栽培は農業であり、気候変動をはじめとする環境の変化から直接的な影響を受ける。
近年、ワインの世界にも「サステイナビリティ」という言葉は浸透し、環境に配慮したワイン造りは避けて通れないトピックとなった。カリフォルニアのワイン産地が世界に向けて発信している大切なメッセージのひとつも、まさに「ワイン造りにおけるサステイナビリティ」である。
この春、非営利団体のカリフォルニアワイン協会(California Wine Institute)は、ワイン生産者たちがいかに真摯に持続可能なワイン造りに取り組んでいるかを探索する「Wines On A Mission」と題したメディア・ツアーを企画した。
カリフォルニアは実に広大で、多様なワイン産地が点在し、それぞれが個性豊かなワインを生み出している。今回のツアーはロサンゼルスを起点に北上し、サンタ・バーバラ、パソ・ロブレス、セントラル・コースト、サンタ・クルーズ・マウンテンといった産地を巡りながら、最終目的地のサンフランシスコまで5日間をかけて旅するものだった。
再生型農業への取り組み
ワイン造りにおけるサステイナビリティの中核の一つは、畑の健全性であり、将来にわたって持続可能な畑づくり。パソ・ロブレスを拠点とするタブラス・クリーク・ヴィンヤード(Tablas Creek Vineyard)も畑の土壌作りに力を注ぐ生産者だ。
同ワイナリーは、フランス・ローヌ地方の著名ワイン生産者であるペランファミリー(シャトー・ド・ボーカステル)と地元のハース・ファミリーによる共同事業で、カリフォルニアでグルナッシュやシラーといったローヌ品種から優れたワインを造っている。長年サステイナビリティに取り組む先駆者としても知られ、2020年には、オーガニック農法を前提にさらに発展させたリジェネラティブ・オーガニック認証(Certified Regenerative Organic、ROC)をアメリカで初めて取得した。



