「云々」の意味とは?/語感と読み方
「云々(うんぬん)」とは、話の詳細を省略したり、あれこれ語ることを曖昧に示す表現です。漢字「云」は「言う」を意味し、「々」は「言う」を繰り返す意として用いられ、「繰り返し語る」というニュアンスが込められています。
「うんぬん」と読み、「しかじか」と読む例もありますが、「でんでん」と読むのは誤りです。言葉の省略や曖昧さを表現したいときに便利な語です。:contentReference[oaicite:1]{index=1}
「云々」が使われる主な場面
この表現には主に次のような意味合いがあります。それぞれ別の用途として応用可能です。
① 引用文や語句の省略
会話や文章で前に述べた言葉の後半をわざと省略するときに使います。たとえば「その件について法的云々指摘があった」といった具合に、あえて詳述せずに省略できます。:contentReference[oaicite:2]{index=2}
② あれこれ語る・批評する
論点が次々に移ったり、ついつい多方面についてあれこれ言う状況を表現できます。「あいつは最近服装や部屋の片づけ云々うるさい」といった言い方が該当します。:contentReference[oaicite:3]{index=3}
③ 言いづらい事情の代替表現
詳細をぼかして言いたくない話題やデリケートな事情を遠回しに指す際にも使われます。「その件については云々あって連絡が遅れた」といった表現がこれにあたります。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
④ 「…と云々」の結び方
文章の終わりに「…と云々」と付けると、「…というわけだ」と間接話法的に結ぶ雰囲気になります。視野が広い印象や婉曲な語り口に使われます。:contentReference[oaicite:5]{index=5}
オリジナル例文で「云々」を使い分けてみる
以下は、使い方を把握するためのオリジナル例文です。
引用文・省略としての使い方
- 「報告書に『予算オーバーのリスクあり云々』と書いてあったが、詳細は触れられていなかった。
- 「社長が新しい方針について説明したが、細かい条件云々は触れなかった。
あれこれ言う表現として
- 彼は会議で細かい数字や条件を云々と長々と説明し、議論が進まなかった。
言いづらい事情をぼかすとき
- 「プロジェクトの遅延は上層部の都合云々により…」とだけ説明された。
文末での締めくくりとして
- 「今後の計画は再度社内で検討し、実施は年明け頃であると云々。」
「云々」の類義語と使い分け
似た意味を持つ表現との違いを押さえておくと、より自然に使い分けできます。
- などなど/等々: 列挙した要素の省略に適し、形式的で明快に使えます。
- かくかくしかじか: 省略して概要を伝えるカジュアルな表現。
- あれこれ言う: 批評・語り過ぎをストレートに表現。
- くどくど言う/ブツブツ言う: 同じ話を繰り返す陰険な印象を与えます。
:contentReference[oaicite:6]{index=6}
英語で表現するときは?
英語には「云々」そのままの表現はありませんが、近いニュアンスを伝える語句があります。
- and so on:省略して「など」などのニュアンス。
- blah blah blah:あれこれ言って端折るカジュアルな口語表現。
- and the like:形式的に並列的に省略する語。
:contentReference[oaicite:7]{index=7}
ビジネスで使うときの注意点
文章や会議で「云々」を使う際は、相手に曖昧な印象を与えないよう注意が必要です。省略の意図が明確でない場合、伝わりにくくなったり、不誠実に見られることもあります。できるだけ具体的な内容を明示することが信頼を維持するポイントです。:contentReference[oaicite:8]{index=8}
まとめ
「云々(うんぬん)」は、引用の省略・あれこれ語る・言いづらい事情のぼかし・文末の婉曲な締めくくりなど、複数の使い方がある便利な表現です。ただし、曖昧な印象を与えがちなため、特にビジネスや正式な文章では多用を避け、必要に応じて具体的に書き分けることが大切です。
類義語や英語表現にもさまざまな対応があるため、場面に応じて使い分ければ、文章力とコミュニケーションの精度が一段高まります。



