グーグルが最新のAndroid 16と独自設計のシステムチップ「Google Tensor G5」、モバイル向けに軽量化を図った生成AIモデルのGemini Nanoを搭載する上位クラスのスマートフォン、Google Pixel 10 ProとGoogle Pixel 10を8月28日に発売する。先駆けて入手した実機をレポートする。
物価は上がっても、Pixel 10の価格は据え置き
今年の秋にグーグルが発売するPixel 10シリーズには4つのモデルがある。そのうち折りたたみデザインを採用する「Google Pixel 10 Pro Fold」は10月の発売と少し遅れるが、約6.3インチの「Google Pixel 10」と「Google Pixel 10 Pro」、約6.8インチの「Google Pixel 10 Pro XL」を先行して試した。
外観は細かなところがブラッシュアップされているが、2024年モデルのPixel 9シリーズから大きく変わった印象は受けない。ディスプレイのサイズも同様だ。
背面のメインカメラは、Pixel 10にも望遠カメラを追加した。Pixel 9よりもきれいなズーム撮影が楽しめる。Pixel 10 Proシリーズよりもイメージセンサーのスペックとデジタルズーム撮影時の倍率が劣るものの、スマホのカメラはプロレベルにこだわらない方であれば、Pixel 10で十分に満足できると思う。
新しいPixel 10シリーズはいずれのモデルも販売価格をPixel 9シリーズから据え置かれた。世界的な物価高により、部品を調達して端末を製造するコストなども上昇しているだろうし、米ドルに対する円安は続いている。Pixelシリーズの日本市場における勢いを失速させないようにがんばった価格設定だろう。
Pixel 10の価格は128GBのモデルが税込12万8900円だ。アップルが今秋にiPhone 17を発表する際に、現在のiPhone 16の128GBモデルの販売価格である税込12万4800円をどのように変更するのか、あるいは据え置くことができるのか。グーグルがその決断を示したことにより、こちらにも注目が集まりそうだ。



