キャリア

2025.08.27 09:30

「出世がマイナス」になることも、昇進のオファーに迷ったら検討すべき6つのポイント

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6. 現在の職務にとどまるメリット

現在のポジションにとどまることが、自身のキャリアにとって最良の選択だという場合もある。特に、あなたが現在の職務でも学び、成長し、楽しんでいる場合はなおさらだ。現在のポジションからスキルや経験、人脈づくりなど、得るものが今後もあると思えるなら、当面はそこにとどまる方が長い目で見て有益かもしれない。さらに現在の職務の方が、仕事と私生活のバランスが取れるのなら、それはどんな昇進より価値があるかもしれない。

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このような視点は、成功を昇進だけで測るのではなく、仕事への関与の深さや満足度で評価することの重要性を強調するものだ。現在の職務にとどまるメリットを認識することで、キャリアの進展をより幅広い観点から理解し、継続学習や個人的な充足感を、真の進歩の基準とすることができる。

慎重に検討した結果、昇進を断わると決めた場合、その決断については穏便に伝えることが重要だ。マネージャーに面談の時間をとってもらい、自身の決断の理由を率直に、かつ配慮をもって説明しよう。

まずはオファーへの感謝と、今後もチームの成功に貢献し続ける意欲を伝えよう。そして、「現在の職務にとどまること」が最も会社に貢献できると考えていることや、自身の目指すキャリアに焦点を当てるとよい。こうしたアプローチによって、上司との良好な関係を維持し、自身のキャリア目標や私生活により合致した将来の昇進機会の可能性を残しておくことができる。

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このように昇進を断わることは、必ずしも失敗や野心の欠如を示すものではない。むしろそれは自身のキャリア目標、私生活、そして総合的なウェルビーイングを考慮した戦略的な判断だ。自分にとって何が本当に重要なのかを認識し、その価値観に沿った選択をすることだ。

昇進は刺激的で名誉なことだが、誰にとっても最善の選択とは限らない。昇進のオファーと、それが人生にもたらす影響を慎重に評価することで、状況をよく理解した上で判断を下すことができる。そうした判断は、長期的な幸福およびキャリアにおける成功へとつながるだろう。

forbes.com 原文

翻訳=高橋朋子/ガリレオ

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