「学生時代はあんなに熱中できたのに」。思い当たる人はいるはずです。明治大学教授で言語学者の堀田秀吾氏は、学生時代に何かに熱中して燃えることができたのは、単に若さだけでなく、燃えやすい環境が自然に整っていたからだと指摘します。
学校という環境が持つ「燃えやすさ」の仕組みと、年齢を重ねても燃えるためのヒントについて、堀田氏の著書『燃えられない症候群』(サンマーク出版)から一部引用・再編集してご紹介します。
若い人ほど燃えやすい
燃えている人は、時期も含めて“燃えやすい環境”にいるだけなのです。
たとえば、学生時代に部活動や受験勉強、恋愛に夢中になったことがある方は多いでしょう。
学校生活は、実は行動力アップの3ポイントを自然に満たす舞台です。
小中学校までは義務教育という仕組みにより「とりあえずやる」強制力が働きます。否応なしに学校という環境に入らされるからです。部活動や受験勉強なども「とりあえずやる」きっかけになります。
さらに、勉強や体育の運動は時間割という仕組みで決まっているので、「ルーティン化する」ことも自動的に行われます。
何より、学校は「環境を整える」という点で優れています。
学校は閉鎖的な空間で、勉強や部活動、クラスメイトとの人間関係構築以外にやれることはほとんどありません。しかし、それらの活動をするための環境は非常に整っているからです。
学生時代は、時期的にも燃えやすいタイミングです。
学び直しを除けば、学校に通う人は、ほぼ全員が若者です。
「加齢」は行動力を制限します。
逆にいうと、若いうちは腰が軽く、燃えやすいということです。
でも、それは体力以外の要因に負うところも大きいのです。



