健康

2025.09.03 07:15

ラーメンは週1がベスト。週3回以上食べる人は死亡リスク増に

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ラーメンの食べ過ぎは体に悪いことぐらいは誰でもわかる。塩分の摂り過ぎかなと、なんとなく察することはできるが、明確なデータを示せと言われると言葉につまる。そこで、山形大学と山形県立米沢栄養大学の共同研究チームは、大規模な疫学調査を実施した。

山形県では、10年以上前から県民の健康状態を追跡調査する山形コホート研究を行っているが、研究チームはその質問票調査に参加した6725人(男性2349人、女性4376人)を対象に、ラーメンの摂取頻度と死亡率との関連を調べた。参加者をラーメンの平均摂取頻度を月1回未満、月1〜3回、週1〜2回、週3回以上の4つのグループに分けたところ、月に1〜3回食べる人がもっとも多く、週3回以上の人はもっとも少なかった。

だが健康状態のデータを分析すると、高頻度でラーメンを食べる人ほど、BMIが高く、喫煙者が多く、アルコール摂取量が多く、さらにラーメンのスープを半分以上飲む人が多いことがわかった。しかも、糖尿病、高血圧、脂質異常症の有病率は週3回以上食べる人がもっとも高い。

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これらは統計的有意性が示されるほどの差異ではなかったものの、週3回以上食べる人の死亡率は、月1回未満の人の1.52倍という数値も示された。反対に、週1〜2回の人の死亡リスクがもっとも低い。

決して、ラーメンを週3回以上食べると死ぬという話ではない。高頻度でラーメンを食べる人は、さまざまな要因から健康リスクが高い傾向が見られるということだ。これは山形県での調査だが、山形県民に限った話とは言えない。ラーメンは今や国民食。毎日でも食べたいのが本音だが、何事も節度が肝心。週3回以上のラーメンは喫煙と同じと思えば、少し控えようという気になれるのではないか。

研究チームは今回の研究結果を、論文とは別に一般向けにラーメンとの上手な付き合い方を解説した『ラーメンと健康について』というQ&A形式のレポートを公開しているので、参考にするといいだろう。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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