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2025.09.01 11:00

“問いを設定する力”が未来を創る―異能の戦略家集団が示すリーダーシップの核心

「ジョイントイニシアティブ」や「動的平衡マネジメント」をはじめ、コンサルティング業界の常識を打ち破り続ける気鋭の戦略コンサルティングファーム・グロービング。そんなグロービングをけん引する3人が、経営者教育で世界ナンバーワンと評されるIMDの一條和生教授(写真右)を迎え、磨き上げられた“問いを設定する力”、それを軸とするリーダーシップについて語り尽くす。


グロービングからは、福田浩基(取締役CSO/シニアパートナー。以下、福田)、坂本篤洋(執行役員/パートナー。以下、坂本)、近藤基樹(同。以下、近藤)が登壇した。

福田 今回は、これからのリーダーに欠かすことができない「問いを設定する力」について、一條和生先生を迎えて、話を深めていきたいと考えています。前職ボストンコンサルティング(BCG)の二人とは考えも近いかもしれませんが、キャリアを含め“問うこと”への考えを紹介してもらっていいですか。

坂本 私はもともと外資系のIT会社にいまして、その後、コンサルティングの業界に入り、調査分析から戦略を立てるという、トラディショナルな戦略コンサルティングをやってきました。

ところが、コロナ禍からでしょうか。3ヵ月や半年と調査や分析を尽くして戦略を立てても、世の中の変化に追いつかない。こうしたことが、特にデジタル分野のビジネスで増えてきたのです。

そのなかで、これからは、従来の勝ち筋に対する疑問、つまり問いや違和感をもとに戦略と実行を高速でまわすしかないと思えました。それが、同じ考えを持つグロービングへの参画にもつながりました。

近藤 私は総合商社からBCGに移り、戦略を中心にコンサルティングに携わってきました。非常にチャレンジングなテーマが多くやりがいを感じる一方、戦略を立てても実行の現場は予定通りにはいかないことに課題感を感じていました。

戦略も大事ですがそれを実現するにはどうあるべきかを自身に問うなかで、実行まで踏み込んで関わりたいとの思いが強くなり、グロービングに来ました。福田さんはいかがですか。

福田 私自身は、グロービングの創業者と話した際に、「今のコンサルティング業界は右肩上がりだけど、クライアントもそうかといえばそうじゃない。それは何か間違っているのではないか」という問いかけに賛同してここに来ました。

戦略コンサルティングサービスを再定義し“Growth Infrastructure”として世の中になくてはならない存在になりたいと考えている我々にとって問いの力は非常に大事だと思っていますし、問いの力はそのまま会社経営の肝だとも考えています。

経営を4つの工程に分解すると、事業における問いをどう設定するかは最初のステップ(①)です。それに対する分析やリサーチ(②)、論理的な答えを出す(③)というのはその次で、最後に実行(④)。このプロセスのなかで真の答えや成果を生み出すという流れです。

今後早いタイミングで、分析やリサーチ(②)、論理的な回答を導くこと(③)はAIに任せた方が早いし正確であるという状態になっていくでしょう。 “ヒト”である経営者にとっては、本当の意味で成果を残すために重要なのは、正解をなぞることではなくて、問いの設定(①)と実行(④)です。

一條先生には、こうした考えに共感いただいているのですが、先生は「問いの力」をどう見ていますか。

一條 私はいま経営者教育に特化したIMDというスイスのビジネススクールにいるのですが、そこで一番大事にしているのが「教室で絶対に正解を教えない」ということです。

だから、正解を見つけるためにはどうするかというと、問いをつくらなければなりません。我々は学生が正しい問いをつくり、正しい正解を自らの手で生み出すことを教育の一番大事な方針としているわけです。いうなれば、我々が教育の場で、グロービングさんが実践の場でそれぞれ実践しているといえます。

IMD教授・一橋大学名誉教授の一條和生。
IMD教授・一橋大学名誉教授の一條和生。

かつて、戦略ファームが果たす本質的な役割は経営者の育成だった

福田 先生のおっしゃるとおり、我々も、企業として成果を生み出すためには自らの手で考え・実行し、真の答えを導き出していく必要があると思っています。

我々が提唱している「ジョイントイニシアティブ」は、クライアントのなかに入り込んでともに試行錯誤を繰り返しながら成果を出そうとしています。試行錯誤を重ねるために、問いの力と実行の早いループが必要な経営資源だと考えていて、リーダーに必要な資質であり、グロービングのメンバーにも必須のものです。

かつて、コンサルティング会社は経営者を育成する機関でもあったので、真のコンサルティングを行うためにも、問いの力を身につけた経営者、あるいはリーダーを育て、輩出する会社にしていかねばと考えています。

一條 先ほど坂本さんや福田さんがおっしゃった、問いをつくり、その問いをもって、現場に行き、違ったなと思えば、また、修正していく、この繰り返しこそが、解をいいものにしていきますし、経営を、そしてリーダーシップを磨き上げていくことに直結すると思います。そして、それこそコンサルティング会社がクライアント企業を伸ばしていく理想的な形だと思いますね。

福田 とはいえそうした試行錯誤を進める際に、かつての上意下達のリーダーシップではメンバーは動いてくれません。だから、リーダーもメンバーも今までの働き方・考え方を変えざるを得ず、その過程でもがき苦しむことになります(笑)。

グロービング取締役CSO/シニアパートナーの福田浩基。
グロービング取締役CSO/シニアパートナーの福田浩基。

坂本 先生の著書*1 で「リーダーは上に立つじゃなくて、前に立つ」と書かれていた通り、コンサルティングも外から答えを出すのではなく、一緒に気づいて、一緒に悩んで、一緒に走って、時には最前線に立つことを求められていますからね。コンサルティングもリーダーシップ同様、その在り方が随分変わりました。

一條 いわゆる伝統的なコンサルティングが分析やリサーチにフォーカスするものだとしたら、そこにあるのは「What」の問いなのだけど、グロービングさんは「Why」を繰り返している。

クライアントに対して、なぜこれをやるんだ、なぜこういうやり方をするのかと。そういうことを考えさせながら、だんだんと企業自身にとっての正解を導き出させようとしている。こうしたところが、他のファームと違うところでしょうね。何か事例がありますか。

坂本 先ほども話にでましたが、クライアントの手足となっての実行ではなく、一緒に議論しながら課題も戦略も考えていくといった形でのプロジェクトを多く行っています。

例えば、デジタルアプリの業界は参入障壁が低く、サービスの模倣も多いので、勝っていた1週間後には競争環境が激変していることも少なくありません。だから、絶えずいろんな違和感、仮説を問いとしてぶつけて戦略を推し進め、1週間試して、また変えていくといった形で進めています。

グロービング執行役員/パートナーの坂本篤洋。
グロービング執行役員/パートナーの坂本篤洋。

近藤 私も先日、事業の成長戦略を外部提携も含めて考えるプロジェクトに参加しました。

元々の問いは、外部の誰と組むことで事業を成長させられるか、でしたが、クライアントの幹部だけでなく現場を含めて様々な立場の方とそもそも事業をどうしていくべきか・どうしたいのかという問いを繰り返すことで、事業売却した方がいいのでは、との議論もありました。

クライアントを巻き込みながら問いを繰り返すことで、オペレーションレベルの話が事業全体の意思決定を行うレベルまで膨らむこともあります。

従来のコンサルティングであれば依頼に応じて答えを出すことになるでしょうが、当社の場合、ジョイントイニシアティブで「内なる外」という外部だけど内側から考えていくやり方なので、問い自体も一歩踏み込んだものになる場合が多いのです。

福田 「こっちの方が本当の問いでしょう」というのは勇気がいるのですが、本当にそれが正しければ、クライアントとの関係もより強固になるので、いかに本質を見出すかが重要です。

単にコンサルタントとしてではなく、経営者としての視点に立てるかどうかで、取るべき行動は違ってきます。何より、日ごろから、何でこれが問いなのか、そもそもクライアントは何をしたいのか、何だったらダメなのか、どうできたらゴールなのか、といったところまで含めて、きちっと議論させていただいているからこそ、できることだと考えています。

「educere」が人の内面を引き出す

一條 まさに現場に入り込んで、正しい解を見つけていく「いい場」をつくっているからですね。「いい場」というのは、共感と共創の人間関係ができている場のことで、相当のコミットメントが必要になるはずです。

教育は「エデュケーション(education)」と言いますが、ラテン語の「エドゥチェレ(educere)」という言葉から来ているという一説があります。エというのは外に出す意味で、ドゥチェレというのが内からという意味なので、エドゥチェレは、本人の持っていいものを外に引き出してあげるのが、エデュケーションというわけです。

時にティーチングは「これを学べ」と押し付けになりがちです。何が起こるかわからない時代だからこそ、本当の意味でのエデュケーションと、「いい場」づくりが必要なのだと思います。

こうした人材教育というのは社内でどう行われているのですか。

福田 研修などもありますが、根本的な問いや仮説の立て方などは、それこそ現場で学ぶことです。我々シニアの者が言語化して若手に伝えるようにもしています。出てきた答えを評価するのではなく、答えに至ったプロセスを話し合いながら身に着けてもらう感じですね。

坂本 答えや指示を伝えるだけだと、結局、若手は言われたことをやり、結果を提出して答えだけを気にする人材に育ってしまうので、自分自身が悩んでいる過程や、自信がないところをどう潰しているのかといった姿もあえて見せます。

また、当社の魅力は様々な出自の人がいること。異能の集まりが狭いオフィスに固まっているので、その環境も人を育てる強みになっています。

福田 異能という言葉が出ましたが、これも大きいかもしれません。我々は金太郎飴的な人材の集まりでなく、ある分野では120点だが、他は赤点スレスレといったデコボコな人材が集まっていますからね。

こういった人材が集まる方が面白いことができるという考えから、こうした採用になっていますが、実際にうまくいっています。金太郎飴的な人材が増えた途端にグロービングは終わってしまうと思っています。

坂本 コンサルティング以外の事業もあるので人材は多様ですね。とくにAI事業部のメンバーなどはコンサルタントとものの捉え方もまるで違うので、ミーティングをすると私の発想や思考を進化させてくれます。

コンサル出身者しかいなかったりすると頭の使い方や資料のつくり方などがどうしても似通ってしまいますが、そうした観点で言っても当社には本当に多様な人材が集まっていると思います。

グロービング執行役員/パートナーの近藤基樹。
グロービング執行役員/パートナーの近藤基樹。

福田 当社はオフィスがオープンスペースで、そこここで喧々諤々の議論の声が聞こえるのは日常ですね。

それに、先生もそうですが、社内だけでなくて、外部の方といろいろコラボレーションさせていただいているのも魅力でしょう。内部だけではどうしても知見が偏りがちですからね。

一條 まさに「大部屋」ですね。役員が一室に集まって仕事をしているホンダの「大部屋」が有名ですが、みんなが自然に集まって議論がはじまる環境。それが、互いの助け合い、学び合い、知が循環する職場づくりになっていくので、グロービングもまさに大部屋の環境が人を育てる上で強みになっていますね。

社内もそうですが、社外のネットワークが豊富なところもユニークですね。コンサルティングファームにもそれぞれ色がありますが、グロービングはその多様さが、創造性につながっているんじゃないかな。

誰かの模倣ではなく「オーセンティックなビジネスリーダー」に

近藤 確かに、グロービングという箱で育つと、5年後、10年後、どういう仕事をしているかはわかりません。

私自身、どんな役割でもいいと思っているんです。問う力や本質を突き詰めていき、世の中に対して、企業に対してインパクトを出す、バリューを出すという活躍が大事なので、それがコンサルタントだろうが、AIエンジニアだろうが、起業家だろうが全く関係ないですからね。

坂本 実際、出向者としてクライアントの一員になり、コンサルでありながら経営者として活躍する人材も多くいますし、コンサルタントで入ったけど、AIのエンジニアとして活躍しているメンバーもいます。これまで、コンサルティングの会社でそういうことができるなんて聞いたことはないですからね。

一條 いうなれば、人間としての成長の場。オーセンティックなビジネスリーダーになれる場だということです。どこかの優秀なコンサルタントのイミテーションではなく、真にその人の力を磨き上げることができるのは、これからの時代に最も必要なことだと思います。

実際、世界でも、どこに行ったら自分を成長させてくれるかという観点で会社を選ぶ人がすごく増えてきています。そういう点ではやっぱりグロービングは異能を生み出す場じゃないかなと、今日はお話を聞きながらそう思いました。

福田 優秀な“コンサルタント”になりたいのなら、他にも選択肢があると思いますが、優秀な“経営者”や“経営者を動かす右腕”になりたい方は、ぜひうちに来ていただければと言う感じでしょうか。問いを設定する力を磨くことから、キャリアを切り拓いていく話にまでつながりましたね。本日は、お忙しいなかありがとうございました。

*1 一條和生、細田高弘『16歳からのリーダーシップ』日本経済出版、2025年

グロービング
https://globe-ing.com


いちじょう・かずお◎IMD教授・一橋大学名誉教授。1958年東京生まれ。一橋大学社会学研究科博士課程修了、ミシガン大学経営学博士号取得。2003年にIMD(スイス、ローザンヌ)で日本人初の教授に就任。2009年より、IMD客員教授と並行して一橋ビジネススクール国際企業戦略専攻教授・専攻長を務め、2022年より再度IMD教授に復帰。専攻は組織論(知識創造論)、リーダーシップ、企業変革論。

ふくだ・ひろき◎グロービング 取締役CSO/シニアパートナー。東京大学法学部卒業後、Boston Consulting Groupにて18年のコンサルティング経験を経て現在に至る。University of Michigan 経営学修士(MBA)修了。Private Equity向けのDD/投資後のValue up/PMI、および事業会社向けの全社戦略/ポートフォリオ戦略/M&A戦略/投資家戦略等の策定に従事。製造業、TMT、ヘルスケア、金融、Growth Techなど含め多岐にわたる業界の案件に従事。

さかもと・あつひろ◎グロービング執行役員/パートナー。東京大学経済学部卒業後、外資系ソフトウェアベンダー、アーサーディリトル、Boston Consulting Groupを経て現在に至る。製造業、IT/SaaS、エンタメ、ヘルスケアなどの幅広い業界におけるコンサルティング案件に従事。全社戦略/ポートフォリオ戦略/M&A戦略/投資家戦略/新規事業戦略/営業・マーケ戦略といったテーマにおける豊富な経験を保有。

こんどう・もとき◎グロービング執行役員/パートナー。一橋大学経済学部卒業後、丸紅、Boston Consulting Groupを経て現在に至る。丸紅では交通インフラ分野の投資事業に従事し、米国で買収した企業への駐在・バリューアップ、インフラファンドの設立などを経験。Boston Consulting Groupでは、製造業、総合商社、IT、エナジー、テックベンチャーなど幅広い業界のコンサルティング案件に従事。全社/部門成長戦略、ポートフォリオ戦略、M&A戦略/ビジネスデューデリジェンス/PMIなどのテーマにおける豊富な経験を有する。

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