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2025.09.04 11:00

「広告なのにまた見たい」──Uber EatsとAmazon Adsが『バチェラー・ジャパン』で挑んだ共感型広告の裏側

Prime Videoの人気恋愛リアリティ番組『バチェラー・ジャパン』(©2025 Warner Bros. International Television Production Limited. All Rights Reserved)で配信されたUber Eatsの特別広告が大きな話題を呼んでいる。

同番組は、成功を収めた1人の独身男性=バチェラーが運命のパートナーを見つけるため、性格もバックグラウンドも異なる多数の女性たちから“真実の愛”を選び抜く恋愛リアリティ番組。様々なシチュエーションで展開されるバチェラーとの非日常的で豪華なデートやカクテルパーティなど、多彩なイベントを通じて繰り広げられる恋愛の駆け引きや、そこに現れる人間ドラマが描かれる人気シリーズだ。

従来は敬遠されがちな広告が、なぜオーディエンスに自然に受け入れられ、楽しんでもらえたのか。その背景と仕掛けを探るべく、Uber Japanマーケティング部 Uber &Uber Eatsブランド統括の鈴木あいと、コミュニケーション部ディレクターの今井久美子に、施策に込めた意図と狙いを聞いた。


「心の準備はよろしいですか」

Prime Videoの人気恋愛リアリティ番組『バチェラー・ジャパン』でホストを務める坂東工は、バチェラー(独身男性)にそう呼びかける。楽屋でその定番のセリフの練習を繰り返す坂東は、意を決して本番に臨もうとするが、突如腹が鳴り、「お腹の準備はよろしくないようです……」と苦笑いする──。

これは、同番組内に配信されたUber Eatsの特別広告だ。坂東は注文したミーゴレンを手に「時間がないときでもスマートな準備を促し、「バチェラー観るなら、Uber Eatsで、いーんじゃない?」と決めセリフを言う。まるで番組の裏側を追ったようなこの広告が、インターネット上を中心に話題になっている。

©2025 Warner Bros. International Television Production Limited. All Rights Reserved
©2025 Warner Bros. International Television Production Limited. All Rights Reserved

「広告なのにまた見たい」

近年、認知から購買に至るまでのファネルを捉えることがマーケティングにおいて重要視されている一方で、オーディエンスが広告に集中する時間は短くなり、購入経路も多様化。生活者の行動を捉えることは容易でなくなっている。Uber Eatsでもいかにオーディエンスにリーチするかが課題だと、同社マーケティング部ブランド統括の鈴木あいは打ち明ける。

「広告が“邪魔なもの”と見られがちな状況では、一方的な発信では共感を得ることができません。だからこそ私たちは、視聴者が“見たい”と思えることや共感してもらえる体験を大切に、戦略を練っています」

その解決策として採用したのが、Amazon Ads(註)の広告ソリューションの一つであるPrime Video広告だった。Prime Videoで配信中の人気コンテンツとブランドを自然に結びつけ、エンゲージメントから実体験までを後押ししてくれるのが大きな魅力だと鈴木は説明する。
註:Amazon、アマゾン、 Amazon.co.jp、Amazon Ads及びこれらに関連するすべての商標は、Amazon.com, Inc. 又はその関連会社の商標です。

「『バチェラー・ジャパン』という社会現象になっているコンテンツの新シーズンが始まるのであれば、やるしかないというのがチーム内の総意でした。コンテンツへのパッションを強くもっているメンバーがチーム内にいることも決め手となりました。熱烈なファンを抱えるコンテンツだからこそ、好感や共感を得るには、その情熱に入り込むべきだと考えたのです」

鈴木あい Uber Japanマーケティング部ブランド統括
鈴木あい Uber Japanマーケティング部ブランド統括

Uber Japan コミュニケーション・ディレクターの今井久美子が続ける。
「広告自体を楽しんでもらいたいですし、視聴中にUber Eatsを利用しておうち時間をさらに豊かにしてもらう狙いもありました。『カスタマーオブセッション』という、Amazonのお客様中心の考え方が『視聴者中心』の今回の当社の広告の考えと一致していたことも大きかったです」

今井久美子 Uber Japanコミュニケーション部ディレクター
今井久美子 Uber Japanコミュニケーション部ディレクター

Prime VideoのコンテンツとUber Eatsとの親和性は高く、オーディエンスによるUber Eatsの活用シーンも描きやすかったという。

「『バチェラー・ジャパン』には、つい一気見したくなるほどの、いい意味での中毒性があります。集中して見ているときは何にも邪魔されたくないのに、お腹が空いたら買い物に行ったり料理をしたりしなければならず、動画を止めざるを得ない。その流れを止めずに済むサービスとして、Uber Eatsが入り込めたらいいという期待がありました」(鈴木)

コンテンツの世界観を壊さずにUber Eatsと融合

そうして『バチェラー・ジャパン』シーズン6に出稿されたのが、冒頭の特別広告というわけだ。広告は3作品が制作されたが、これまでの広告制作とはまったく異なる試みだったと鈴木は振り返る。

「『バチェラー・ジャパン』の要素をうまくちりばめることで、本当のファンに刺さるものをつくりたいということを第一に考えました。ただ通常の広告の場合は当社がやりたいように制作できますが、それをしてしまうと『バチェラー・ジャパン』と組む意味がなくなってしまうので、その世界観を崩さないように注意を払いました」

広告に番組の世界観を取り入れながらも、リスペクトは崩さない。「花も、Uber Eats 篇」は、まさにその絶妙なバランスによって制作された。Uber Eatsを利用してスタッフが注文した花束を坂東が受け取るその広告は、今井の希望を取り入れて制作されたという。

「バチェラーが気に入った女性にバラを渡すローズセレモニーを取り入れたくて、最初にこの企画を聞いたときに担当のチームメンバーにアイデアを提案しました。本当は本家同様、バラをお届けしたかったのですが、『これは神聖な儀式だから、私たちが坂東さんにバラを届けるのは違うのではないか』という判断をし、違う種類のお花をお届けすることになりました。それでも『バチェラー・ジャパン』の世界観を表現することができましたし、当社がフード以外の商品を届けていることも伝わり、いいコンテンツが制作できたと自負しています」

こうして配信された特別広告は予想以上の反響を呼び、ふたりは確かな手応えを感じている。

「ソーシャルでの声が圧倒的でした。『これをきっかけにUber Eatsが好きになった』『広告なのにまた見たい』『坂東さんの登場が自然で親しみやすい』といったコメントが数多く寄せられ、驚くほど大きな反響でした」(鈴木)

「広告を紹介する記事を書いた方から直接ご連絡をいただいたり、大手ポータルメディアで大きく取り上げられたりと、社会現象の一部に参加できたような感覚がありました」(今井)

成功の要因は「世界観を壊さなかったこと」にあると鈴木は分析する。

「普段は見られない、坂東さんや番組の裏側が見られるコンテンツという位置づけでありながら実は広告であり、『バチェラー・ジャパン』の世界とUber Eatsらしさが自然に融合できたことが共感を得られた理由だと思います。ローズセレモニーを感じさせるシーンをつくっていただいたり、広告から番組につながるような編集をしていただいたりと、Amazon Adsのご協力がなければできないことでした」

いくら優れた広告コンテンツを制作しても配信するタイミングが悪ければ、オーディエンスに適切にリーチすることはできない。Amazon Adsは、配信のタイミングの提案も抜群だったと鈴木は付け加える。

「例えば野球の試合を視聴していたらヒットを見逃したくないので、Uber Eatsが便利だと頭では分かっていても、試合中はなかなか注文するという行動にはつながりません。『バチェラー・ジャパン』は広告の配信のタイミングが絶妙だったので、『注文するのはこういうときか』という説得力が強かったように思います」

施策は広告の配信だけにとどまらない。立体的にさまざまな施策を打つことで、より大きな効果を生んだと今井は言う。

「これは弊社独自の施策ですが、坂東さんに彼なりのUber Eatsの使い方をうかがい、そのインタビュー内容をプレスリリースでも紹介し配信しました。今回のこのような機会がなければ、本キャンペーンに関して広報チームとして最大化することは難しかったでしょう。より深いストーリーを伝えることによって、オーディエンスにより多くの共感を醸成させることができました」 

こうした一連の施策の効果は、数値にも表れているという。

「ブランドマーケティングのKPIとして、認知率、利用検討、好感度を設定していますが、今回特に期待していた好感度が大きく伸びました。実際、直近の4〜6月の数値の上昇は、1〜3月と比べても顕著でした。『バチェラー・ジャパン』の施策だけが要因ではありませんが、期待を上回る結果でした」(鈴木)

AmazonのPrime Video内で広告が配信される、新たな広告フォーマットは今回大きなインパクトを残した。Amazon Adsが提供する、こうしたコンテンツとシームレスにつながる広告は、これから配信広告のスタンダードになるのだろうか。ふたりは、今後も積極的にこうした施策を打っていきたいと意気込む。

「日本のコンテンツは世界から注目されていますし、Prime Videoには魅力的なコンテンツが数多くあるので、いろいろな可能性が考えられると思います」(今井)

「力強いコンテンツ力に、オーディエンスを第一に考えた広告が掛け合わされば、さらに大きな成功を収められるはず。今回以上の成果を目指して、また挑戦したいです。あまりにも大きな成功体験でしたが、今回よりも大きな成功を収められるよう期待しています」(鈴木)

Amazon Ads
https://advertising.amazon.com/


すずき・あい◎Uber Japanマーケティング部ブランド統括。博報堂を経て2019年、Uber Japanに入社。Uber Eatsのブランド担当、モビリティ事業を経て、日本における両ブランドを統括。23年からは台湾市場のUber Eatsブランドも兼任する。

いまい・くみこ◎Uber Japanコミュニケーション部ディレクター。Amazon JapanのPR、メドレー執行役員広報室長などを経て2023年、Uber Japanに入社。Uber Eats事業とモビリティ事業のPRを統括する。

Promoted by Amazon Japan/ text by Fumihiko Ohashi /photographs by Masahiro Miki /edited by Akio Takashiro