ブロックチェーン発「DePIN」で受動的収入――活用できる「5つの仕組み」

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4.洗濯機や太陽光発電パネル、EV充電器などの家庭の資産でDePINから収益を得る

DePINは家庭生活にも浸透し始めている。例えば、隣人がそれらの計算能力を利用することであなたの洗濯機や乾燥機から収益が発生すること、屋上の太陽光パネルが余剰電力を自動的に販売すること、自宅のEV充電器が近隣の充電ステーションになることを想像してみてほしい。

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WeCharge(ウィーチャージ)やShare&Charge(シェアアンドチャージ)は実物のEV充電器をブロックチェーンベースのマーケットプレイスに接続する。所有者はアクセスを共有し、支払いは分散型またはトークン化された手段で処理される。これが、ブロックチェーンの調整によって未利用のインフラを収益化する典型的なDePINのパターンである。

Sun Exchange(サンエクスチェンジ)は、余った太陽光発電の電力を国内外の個人や企業に販売できるようにする。家電の共有プロジェクトはまだ発展途上だが、ブロックチェーンベースのマーケットプレイスはすでに他の家庭設備でも同様のことを行っている。

始め方:EV充電についてはShare&ChargeやWeChargeをチェックする。太陽光発電についてはSun Exchangeを調べてみよう。

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5.現実世界のデータを提供してAIを賢くし、DePINを通じて報酬を得る

AIが正確な判断を下すためには現実世界の検証可能なデータが必要であり、DePINプロジェクトはその提供者に報酬を支払っている。環境測定値や天気情報、検証済みの位置情報などを提供することで、AIシステムをより信頼性の高いものにしつつ収入を得ることができる。

実際の例として、PlanetWatch(プラネットウォッチ)がある。家庭やオフィスに空気品質センサーを設置・運用する人々に報酬を支払っており、このデータは環境研究者やAIシステムが使用している。WeatherXM(ウェザーエックスエム)は、超局地的な気象データをネットワークに供給する気象観測ステーションを運営することで報酬を提供しており、AIプラットフォームや予測モデルがこのデータを利用して精度を向上させている。XYO Provenance Networkは、荷物の位置や環境測定など実世界のデータの出所を検証し、真実を確かめる役割を担った貢献者に報酬を与えている。

始め方:環境データを提供するにはPlanetWatchに参加する。気象観測ステーションの運営にはWeatherXMをチェックする。またはXYOのCOINアプリをインストールし、検証済みの位置データを提供し始める。

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翻訳=酒匂寛

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