ブロックチェーン発「DePIN」で受動的収入――活用できる「5つの仕組み」

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2.DePINアプリで庭や農場から収入を得る

Farmsent(ファームセント)は、農業の技術的なニーズとユーザーのアクセス性のギャップを埋めることで、受動的収入を得るための革新的なアプローチを提示している。農家は土壌や微気候、環境条件に関する重要なデータを収集するためにさまざまなセンサーを必要としており、そのデータが灌漑や養分、害虫対策などの判断に役立っている。しかし現在のDePINモデルでは、ユーザーがハードウェアを配備して管理する必要があり、技術に詳しくない人にとっては困難な場合が多い。

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Farmsentは「管理された展開」という仕組みを導入し、プラットフォーム側がユーザーに代わって農地にセンサーを設置することでこの問題に対処している。

これらのセンサーから収集されたデータは農家が利用するだけでなく、将来の収穫予測のためのAIエンジンの学習にも使われる。この貴重なデータは、センサーのデータが利用される限り、センサーの所有者に受動的な収入を生み出す。このモデルにより、食料安全保障や農業コミュニティの支援といった重要な分野に貢献しながら、手間をかけずに収入を得ることができる。

Farmsentはpeaq(ピーク)というプラットフォーム上で稼働している。peaqは機械や物理資産を分散型ネットワークに接続するために構築されたブロックチェーンプラットフォームだ。

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Farmsentの共同創業者兼CEOであるヨグ・シュルスティは談話の中で「現代の農場で最も重要なのは何でしょうか。それはトラクターではなくデータです。土壌、環境、微気候に関するデータを集める膨大なIoTデバイスのネットワークが機械経済をつくり、新たな受動的収入の機会をもたらします」と述べた。

始め方:peaqのドキュメントを調べ、そのエコシステムの仕組みや開発者がどのようにアプリケーションを作っているかを確認する。開発者でない場合は、Farmsentのようにpeaqを活用したアプリが自分の住む地域で展開されるのを注視しておくとよい。

3.遊んでいるコンピューターにHiVello(ハイヴェロ)でDePIN作業をさせて稼ぐ

使っていないコンピューターがあるなら、Hivello(ハイヴェロ)を利用すればその余剰能力を簡単に受動的な収入に変えることができる。HivelloはあなたのコンピューターをWeb3のDePINプロジェクトに接続し、ブロックチェーンの経験がなくても収益を得られるようにしてくれる。これは、デバイスが仕事をしてあなたが報酬を受け取るという、分散型物理インフラネットワークへの簡単な入り口と考えられる。企業にとっては、過小利用の計算資源を収益化しながら急成長するDePIN経済に触れるための面倒の少ない方法だ。

一般ユーザーにとっては、Hivelloの利用はアプリをダウンロードし、コンピューターを接続してバックグラウンドで稼働させるだけの簡単なものだ。Hivelloがさまざまなプロジェクトへの接続という難しい部分を担ってくれるので、自動的に収益が得られ始める。これはコンピューター版のAirbnb(エアビーアンドビー)のようなもので、余った部屋を貸し出す代わりに余剰の計算能力を貸し出し、普段は使われていないものを安定した報酬の源に変える。

始め方:Windows、MacOS、Linux向けのHivelloアプリをダウンロードする。デスクトップにインストールすれば5分ほどで稼働できる。稼働すると、あなたのコンピューターはさまざまなWeb3プロジェクトに貢献し、そのプロトコルから直接トークンを獲得できるようになる。

次ページ > 家庭の資産や、現実世界のデータを提供して収益を得る

翻訳=酒匂寛

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