恋愛関係を特別なものにする要素について考えるとき、時折起こる「大きな」出来事に注意がいくかもしれない。だが実際には、最も一貫して愛を育むのは「あなたは私にとって大切な人だ」とパートナーを安心させる小さな「儀式」を繰り返すことだ。
1日のうちたった1分でも2人のつながりにフォーカスすることで、カップルは安心感を強め、日常生活のストレスに対する耐性を築くことができる。あなたがすべきことは、立ち止まってパートナーにあなたの全意識を向けるための60秒を毎日確保することだ。マルチタスクをせず、スマホを持たず、急がないこと。オープンかつ温かい態度でお互いに向き合うことを、意図的に選択するのだ。
1分間の儀式としては以下のようなものがある。
・1日の仕事を終えた後、1分間ハグする:20秒のハグでもストレスホルモンのコルチゾールの分泌を抑制し、絆ホルモンと呼ばれるオキシトシンを増加させることができる。実際、2022年の研究によると、ストレスの多い仕事の前にパートナーと抱擁を交わした女性は、抱擁しなかった女性に比べてコルチゾールの分泌が少なかった。1分間抱き合うことで神経系が調整され、ストレスに対する大きな緩衝材となる。
・寝る前に感謝の気持ちを伝える:その日あなたが感謝の念を抱いたことを、1つ共有する。大きなことでも小さなことでもいい。大切なのは一貫性だ。研究では、毎日感謝の気持ちを示すようにしているカップルは、より親密で回復力があることが示されている。これは、感謝の気持ちは心のありようを批判からつながりへとシフトさせるためだ。
・朝に簡単に様子を確かめる:1分を割いて「今日気がかりなものは何?どうやったらサポートできる?」と尋ねることで、相手を気遣っていることを暗に伝え、1日を通してお互いを味方として見ることができるようになる。
・沈黙の儀式を持つ:非言語的なつながりを好む人にとっては、手をつないだり、寄り添ったり、あるいは一緒に呼吸を整えたりすることが儀式になり得る。お互いの存在を感じるのに、言葉は不要なこともある。
すべてのカップルの1分間の儀式が、同じである必要はない。静寂と触れ合いを好むカップルもいれば、言葉を好むカップルもいる。重要なのは、そうした儀式を実行する意図だ。
儀式を行うことについて最初は些細なものだと感じても、この毎日の習慣が絆となる。「私たちのつながりは偶然ではない。私たちが積極的に守っているものなのだ」と言っているのだ。



