長期的な関係が不安定でないことが、健全な関係の最も明白なサインの1つだ。しかし、この安定が単調さと混同されることがある。日々が何の問題もなく過ぎていくと、パートナー同士は関係に摩擦がないことを停滞の兆しではないかと疑うことがある。
だが多くの場合、この安定こそが、移ろいやすい恋愛期を越えて成熟した、堅固で持続的な愛の証なのだ。大切なのは、勢いを失った関係と、単に安全で安定している関係とを見分けることにある。
幸いなことに、研究と臨床観察の両方から注目すべき指標が示されている。以下の3つは特に重要なサインだ。
1．あなたの「明日」のために具体的に動いてくれている
深いコミットメントは、未来を描くことと日々の具体的な行動という2つの努力が同時に表れる。パートナーは満ち足りた未来像を思い描くと同時に、そのビジョンを実現するための小さな1歩を毎日積み重ねる。漠然とした「いつか」の話と具体的な行動の差は、感情的な思いと意図的な行動の違いとして現れる。
具体例としては、2人での旅行計画、住宅購入、複数年にわたるキャリアの選択などをあなたと共に考え、さらにそれらを現実化するために、日程や資金の手配といった実務的な段取りや、感情面の調整といった具体的ステップを実際に踏んでいくことが挙げられる。既存の計画にあなたをただ組み込むのではなく、あなたを念頭に置いた新しい計画づくりにまで手間をかけるのだ。
この二重の努力の重要性は、2017年に『Journal of Experimental Psychology: General』に掲載された研究によって裏付けられている。この研究は、人々が目先の満足よりも持続的な幸福をもたらすと信じる関係に留まりやすいことを示したものだ。パートナーが共有する未来に向けて現実的な1歩を踏み出しているなら、それはその未来が相互に充実したものになると信じ、望んでいるからだ。
なお、こうしたステップは常に明確で劇的とは限らない。あなたと過ごす時間を増やすために勤務スケジュールを調整したり、あなたのニーズを考慮して小さな金銭的判断を下したりするようなささやかな行動も含まれる。
