有害なEIの影響
リーダーがEIを悪用してチームを操作・支配すると、その影響は破壊的なものになる。有害なEIは、信頼をむしばみ、創造性を阻害し、チームの士気を低下させる。時間とともに、チームメンバーは感情的に疲弊し、混乱し、仕事から距離を置くようになるかもしれない。これは、バーンアウト(燃え尽き)や、高い離職率、そして、コラボレーションとイノベーションの代わりに恐怖と操作がはびこる有害な職場文化につながる可能性がある。
有害なEIは、個人だけでなく、組織全体にも悪影響を及ぼす。リーダーがエンパワメントよりもコントロールを優先すると、チームのイノベーションや適応能力が損なわれる。チームメンバーは、「自分にとって最善の仕事をすること」よりも、「リーダーの感情を損ねないこと」に重点を置くようになり、生産性や創造性が低下する。その結果、成長と発展が阻害される、停滞した環境が生まれてしまう。
有害なリーダーシップから身を守る方法
リーダーが持ち前のEIを使い、あなたを操作したり支配したりしていると思われる場合、自分自身を守るための対策を講じることが大切だ。最初のステップは、その行動は操作であり、思いやりではないと認識することだ。
有害な行動を見極めたら、リーダーとの感情的な交流や、仕事上のやりとりについては、明確な境界線を設定しよう。リーダーと共有する個人情報を制限し、やりとりは、仕事上の直接的なものにとどめた方がいい。
また、客観的な視点をもたらし、状況を切り抜ける手助けをしてくれる同僚やメンターの支援を求めることも重要だ。有害なリーダーは、チームメンバーを孤立させることが多いため、信頼できる支援体制を構築しておけば、冷静さと自信を取り戻すことができる。
操作的な行動が続くときは、特に、その行動があなたのウェルビーイングや業務に悪影響を及ぼしている場合は、人事部門や上層部に問題を報告する必要があるかもしれない。
バランスをとる:誠実さを伴うEI
EIは強力なツールだが、すべてのツールがそうであるように、その価値は使い方次第だ。本物のリーダーは、EIを使って信頼関係を構築し、コラボレーションを促進し、チームに力を与える。本物のリーダーは、チームメンバーのウェルビーイングを重視し、誠実にチームを率い、感情的なスキルを生かして、前向きで支援的な職場環境をつくり出す。
本物のリーダーシップと有害な行動の違いは、その意図にある。本物のリーダーは、EIを使って他者を鼓舞するが、有害なリーダーはEIを、操作や支配のために利用する。
危険信号を見分け、境界線を設定することで、有害なリーダーシップから身を守ることができる。そして、EIが倫理的に、かつ責任を持って活用されている環境を見つけることができるはずだ。


