テクノロジー

2025.08.24 16:00

米大麻業界に迫る自動化 元NASAエンジニアが仕掛ける製造ロボット最前線

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利益率改善が死活問題、大麻関連企業の大半は失敗

州ごとに規制される複雑な合法大麻産業は2024年、40州で医療用や嗜好用を含めて320億ドル(約4.67兆円)の売上を上げたが、企業の生死を分けるのは利益率だ。この分野で実際に黒字なのは27%に過ぎず、大半の企業は失敗している。シアトルの調査会社Headsetによると、ジョイントは、乾燥大麻、ベイプ用ペンに次ぐ3位のカテゴリーで、大麻販売全体の16%を占めており、最も成長が速い分野とされる。

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昨年は前年比12%増の3億9400万本、約41億ドル(約5986億円)相当のジョイントが販売されたが、そのうち43%以上がTHCを追加した製品であり、ソーティング・ロボティクスがこのカテゴリーに注力する理由となっている。

ロボット導入の理想と現実

しかし、短期的に市場がどこまで拡大できるかは不透明だ。25万ドル(約3650万円)もするスターダストの導入が経済的に成り立つほど、THC入りジョイントを大量生産している大麻ブランドは今のところごくわずかに限られている。大麻は依然として連邦レベルでは違法であるため、企業は州をまたいで製品を出荷できず、全米向けの巨大工場を作れないのだ。

また、ルンバやAvidbots社の自動清掃ロボット「Neo」などが登場しても、企業が人間の清掃員を雇い続けるのには理由がある。ロボットは高価で扱いにくいが、人間の労働者は安価で訓練も最小限で済むからだ。スターダストの25万ドル(約3650万円)という価格には、メンテナンスや運用コストは含まれていない。

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コストと効率の壁――人間と機械はどちらが優れているか

ミシガン州ランシングにあるBlue Fox Brandsの工場では、ソーティング・ロボティクスのロボットと人間の従業員が共存している。人間の場合は、従業員2人が8時間シフトで手作業を行い、約6000本のジョイントにTHCを注入している。コストは1本あたり約4セント(約5.8円)だ。これに対し、スターダストは完璧に稼働すれば同じ本数を1本約3.5セント(約5.1円)で製造可能で、人間よりわずかに安い。

「大量生産が目的なら導入する価値はある。ロボットはほぼ毎回きれいなジョイントを作ってくれる」と、Blue Fox Brands創業者のコスタ・マルセリスCEOは言う。しかし、種類ごとにバッチを切り替える際にはスターダストを清掃するのに1時間が必要で、さらに人間よりTHCオイルやキーフの無駄が多いことを考慮すると、「人間と機械の生産量は結局ほぼ同じだ」とマルセリスは述べている。

ロボットへの25万ドル(約3650万円)の投資は、ミシガン州のようにTHCオイルの価格が1リットルあたり1000ドル(約14万6000円)と安く、市場の需要が高い州では理にかなうものだという。しかし、マルセリスは、オイル価格が1リットルあたり4000ドル(約58万4000円)で、需要がそこまで高くないマサチューセッツ州の事業にスターダストを導入するつもりはないと語った。

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編集=上田裕資

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