あなたは外国人から、英語で話しかけられたことはありますか? その時どのように相手の言葉を聞いていましたか?
ここに英語上達のカギがあります。スピーキング指導、コミュニケーション論など「英語で話すこと」を実践的に分析してきた高橋まきさんは「英語を聞く時、相手の話は行儀よく聞かなくていい」と言います。高橋さんの著書『中学英語でけっこう話せます。』(サンマーク出版)から、一部引用・再編集してご紹介します。
話の腰を折ってもいい
この「行儀よく」には、「黙って口をはさまずに最後まで聞く」という意味が含まれます。
日本語での話し合いの時、途中で口をはさんだり、質問したりするのは、失礼だと思われていますよね。「話の腰を折る」などと言って。
驚くなかれ英語では、逆なのです。
日常会話や仕事の場などでは、質問をしたほうが喜ばれます。
私がアメリカのケンタッキー州ヘンリークレー高校や、同じくケンタッキー州ミッドウェーカレッジ(当時)で「日本語」「話し方・スピーチ」についてネイティブの皆さんに教えていた時。生徒さん達は活発に質問してきましたし、同僚の先生方もそれを奨励していました。
逆に質問がないと、海外では相手にどう思われるかわかりますか? ここが日本人の感覚とまったく異なるので、ぜひ覚えておいてほしいポイントです。
じつは、こちらから質問をしないと、海外では次のどちらかだと思われてしまいます。
(1)自分の話に興味がない
(2)自分の話していることはすべて理解している
その結果、どんどん話を先に進められてしまいます。
よく見かける光景ですが、日本人の方が英語で誰かと話すと、聞き役にまわりがちです。
例えば、道端で外国人観光客に話しかけられた時や、逆に海外でお店の人や日本人に興味を持った誰かに話しかけられたりした時に。
そのようなケースでは、相手の話すスピードが速いこともあれば、話している単語の意味がわからないこともあるでしょう。



