ご存じないかもしれませんが、世界のなかでも、「全人口におけるイラストが描ける人の率」が日本人はかなり高いらしいです。漫画やアニメの影響なのかと思います。
私の恩師であり、いまは亡きアメリカの日本語教育の大家、エレノア=ジョーデン先生も、日本人はイラストを描く能力が平均的に高いとおっしゃっていました。私が「アメリカ人に日本語を教えるための日本語教授法」を教えていただいた、尊敬する先生でした。
また、絵はどうも苦手で……という方は、こちらもスマホで言いたいことを検索して、その写真やイラストを相手に見せてあげてもいいでしょう。「これです。(This is it.)」の言葉を添えながら。
文字を見せる
例えばタクシーに乗って「XXレストランに行きたい」と発音しても、うまく伝わっていないような時があります。有名な観光地などであれば通じると思いますが、ちょっとローカルでマイナーな場所の場合は時々起こり得ます。日本語でも固有名詞には色々な読み方があるように、英語でも場所や人の名前の発音は、書かれた文字どおりにならないことも多々あるからです。
だったら、音で伝えるよりは、文字で見せて理解してもらうのも有効です。スマホに日本語で文字を打ち込んで、翻訳機能や翻訳アプリを使えば、たいていの場合は、現地の言葉に翻訳されます。その画面を相手に見せましょう。
そんな当たり前のことをわざわざ本に書かなくても、と思われるかもしれませんが、実際の現場では「どうしよう、通じない! 相手がしゃべってることも全然聞きとれない!」と軽くパニックになる方が続出しているのです。
日本人は言葉が通じないことに慣れてないせいですね。落ち着いて「文字」を見せれば、きっと異文化コミュニケーションもうまくいきます。



