教育

2025.08.26 10:15

中学英語だけで伝わる英会話のコツ ジェスチャーで話すお寿司屋さん

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訪日旅行中の外国人に英語で話しかける。海外旅行中に現地の人に英語で語りかける――。英語力に自信がある人なら難なくこなせることですが、英語力に自信のない人にとっては、かなりハードルの高いことです。

一方で、英語が出てこなくてもスラスラと会話できる抜け道はあります。その一つが「ジェスチャー+英語」を繰り返すこと。スピーキング指導、コミュニケーション論など「英語で話すこと」を実践的に分析してきた高橋まきさんの著書『中学英語でけっこう話せます。』(サンマーク出版)から、一部引用・再編集してご紹介します。


「単語が出てこない」なら

私の生徒に、少年サッカーチームのコーチもなさる、サッカーが大好きな会社員のKさんがいます。スピーキング研修で私のクラスに来られました。

英語で色々な場面を描写する練習をしていた時のこと。

先日訪れたというカウンターのお寿司屋さんでの、板前さんがお寿司を握る名人技を英語で話したかったようですが……うまく表現できなくて、苦戦されていました。

英単語をひと言おっしゃっては、次の単語を考えられて、ピタリと口が止まる。「う~ん」と唸りながら、単語や文法は合っているのだろうかと、また無言で考えていらっしゃる、という感じでした。

英語初級の方に共通する、「単語が出てこない」「正しい単語じゃないと話せない」「完璧じゃないと話せない」というお姿ではないでしょうか。Kさんは、描写されたいことはたくさんお持ちのようでした。私が日本語で質問をすると、Kさんは日本語で答えながら、手が自然と動いているのです。

そこで、私は、このように聞いてみました。

「Kさん、日本語で話している時と同じように、ジェスチャー付きで話してみませんか?」と。

少し驚かれたようでしたが、Kさんは、ジェスチャーとところどころに日本語をはさみながら、お寿司屋さんがお寿司を握る所作を、英語で描写されていきました。とても生き生きと。よく細部まで見ていらしたな、と驚くほどでした。

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文=高橋まき/英語講師

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