長らく待望されていたPixel 10シリーズが登場した。昨年と同様にPixel 10、Pixel 10 Pro、Pixel 10 Pro XL、Pixel 10 Pro Foldの4モデルがラインナップに含まれている。Foldではない通常型3機種ではPixelSnapや新しいAI機能が最大のアップグレードとみなされるかもしれないが、Google Pixel 10 Pro Foldには別の大きな改良点がある。折りたたみスマホとして初めて、本のように開閉するタイプで防塵性能の等級評価を取得した点だ。この機能はフラッグシップ級の通常型スマートフォンでは標準となっている。
グーグルのPixel 10 Pro Foldは最も軽量でも薄型でもなく、サムスンのGalaxy Z Fold 7のような大幅なデザイン刷新で話題をさらうわけでもない。しかし、10月に発売されると、最も耐久性の高い折りたたみスマホのひとつになるだろう。
Pixel 10 Pro FoldはIP68等級で、ほとんどの通常型フラッグシップスマホと同じだ。ただし、通常のスマホは画面にヒンジがないため、防塵仕様にしやすい。IP68とは、Pixel 10 Pro Foldが粉塵の侵入から保護され、最大1.5メートルの水に30分間沈めても耐えられることを意味する。
参考までに言うなら、先代のPixel Foldには防塵等級がなかった。実際、折りたたみスマホには粒子状の固体に対する保護等級が付けられていないのが普通だ。米国で販売されている折りたたみスマホの中で、サムスンのGalaxy Z Fold 7だけがIP48等級の評価を受けている。この「4」は直径1ミリメートルより大きい固体粒子からは保護されるが粉塵は防げないことを意味する。
この点で、Vivo X Fold 5と近日発売予定のHonor Magic V5はサムスン製品より優れている。両機種はIP58およびIP59の評価を受け、Pixel 10 Pro Foldに近い。しかしIP5xは真の防塵ではなく、一定の防塵性能はあるものの微細な粒子が侵入して使用に支障をきたす可能性がある。これに対し、Pixel 10 Pro FoldのIP68における「6」は粉塵に対して真に耐性があることを示す。
グーグルは「防水および防塵性能は恒久的な状態ではなく、通常の使用による摩耗や損耗、修理や分解、損傷によって時間の経過とともに低下または失われる」と明言している。
現実的な使用例としては、新しいPixel 10 Pro Foldをポケットに入れても、糸くずやほこりなどのポケット内のゴミが本体内部に入り込む心配が少ないということだ。さらに、ピクニックやビーチに持ち出しても砂の侵入を過度に気にせずに済む。ただしビーチに持ち出す場合でも海水に浸さないよう注意すべきだ。スマホは海水への耐性が評価されていない。IP68の「8」は、淡水(塩水ではない)で最大1.5メートル、30分間の浸水に耐えられることを意味している。




