日々、さまざまなストレスにさらされている私たちは、誰かが一緒にいてくれるだけで心が軽くなることがあります。これは私たちの健康と寿命に想像以上の影響を与えています。
イギリスの名門ブリストル大学で、単位にならないのに学生が殺到する伝説の授業を受け持つブルース・フッド教授の著書『LIFE UNIVERSITY (ライフ・ユニバーシティ) もし大学教授がよい人生を教えたら』(サンマーク出版)から、孤独が身体に与える深刻な影響について一部引用・再編集してご紹介します。
孤独は静かな殺し屋
心理学者のジュリアン・ホルト=ランスタッドは、一時期「人にプレッシャーをかける」ことを仕事にしていた。
ストレスが血圧に与える影響を調べるために、研究室に実験参加者を招き、「不安を感じる活動」の筆頭に挙げられることが多い、人前でのスピーチをしてもらったのだ。
結果、協力的な友人につき添われた参加者は、1人で来た参加者に比べて、スピーチの出来がずっとよいことが判明した。
身体的苦痛のような具体的なストレスも、愛する人と一緒のほうが耐えやすい。北欧の研究で、実験参加者の人差し指の爪を挟んで、1人の時と恋人と一緒の時とで、痛みへの耐性に違いがあるかどうかを調べた。
けなげな参加者たちは、恋人と一緒にいると、1人で「拷問」を受ける時に比べて、敏感な爪にずっと大きな圧力を加えられても耐えることができ、苦痛もより少ないと報告した(National Library of Medicine)。



