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2025.08.21 11:00

人工衛星を車のように量産──軍事・通信対応で急成長する米新興Apex

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異才の連続起業家が宇宙で目指す「嫌われない」メーカー

シナモンはロサンゼルスで、テレビドラマの脚本家の両親のもとに育った。幼い頃からプログラミングと商才に長け、小学生のときにオンラインでビデオゲームを販売し、15歳で10代向けのゲームプログラミングの教科書『Programming Video Games for the Evil Genius』を書き上げた(その後、同じ「Evil Genius」シリーズでドローン製作に関する本も執筆している)。また宇宙にも魅せられ、中学・高校でロケットクラブを立ち上げた。

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マサチューセッツ工科大学(MIT)では航空宇宙工学を専攻したが、そこでの学びが防衛分野の大手企業や政府機関での型にはまった職に直結していると感じ、別の道に進むことを決めた。「数時間でクビになるだろう。私と官僚主義とは、水と油の組み合わせなんだ」と彼は笑う。

脳科学の学位を取得した後、シナモンはビリオネアのマーク・ピンカスのスタートアップ・インキュベーターで働いた。そして、その傍らで機械学習を使ってHIVワクチンを開発しようとする非営利団体を共同設立し、この取り組みで2015年のフォーブスの「30 Under 30」に選ばれた。

2016年、シナモンは「シナプス」という企業を立ち上げ、空港の保安検査場でスキャナーが撮影した画像から自動的に武器を検知する人工知能(AI)システムを開発した。この会社は顧客の獲得に苦戦したが、2020年にパランティアへ売却。彼自身もそこで働き、人工衛星企業とともに同じ技術を地球観測画像の分類に応用した。その経験を通じ、より優れた人工衛星メーカーが必要だと確信するようになった。

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過去10年で人工衛星市場は変化し、地球静止軌道に配備する数十億ドル(数千億円)規模の大型衛星から、地球に近い軌道に数十から数百基を展開する小型衛星コンステレーションへとニーズが移っていった。そんな中、PlanetやSpireなど地球観測の先駆者に加え、SpaceXは自社で小型衛星を製造する道を選び、Terran Orbital(テラン・オービタル)やYork Space Systemsのように、軍を含む他者向けに小型衛星を提供する新興企業も次々と登場した。

しかし、シナモンによれば、パランティア時代の顧客を含む、彼が話を聞いた事業者たちは、これら企業の人工衛星に満足していなかった。「彼らの需要に応えられる人工衛星メーカーは1社もなかった」と彼は話す。Apexの競合である欧州の航空宇宙大手エアバスや、2024年にロッキード・マーチンに買収されたテランは、「量産可能な標準化プラットフォームを提供している」と主張する。だがシナモンは、これらのプラットフォームは実際には、カスタマイズ前提の出発点にすぎないと反論する。

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編集=上田裕資

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