友人たちと笑った時のことを思い浮かべてほしい。深夜の無邪気な笑いや、実に馬鹿げている内輪のジョーク、お腹がねじれるほど笑った絶妙なタイミングで発せられた皮肉ーー。ストレスの多い1日の中で不機嫌から出るダークなユーモア、あるいは何がきっかけだったのかさえ思い出せないような抑えきれない笑いだったりするかもしれない。
「私たちはお互いを理解している」という無言のシグナル
笑いにはその場の空気を変える力がある。シリアスあるいは気まずい状況でも、ユーモアがあれば気持ちが幾分軽くなる。多くの人がダークなユーモアを用いるのはそのためであり、対処法なのだ。また、『ザ・オフィス』や『ブルックリン・ナイン-ナイン』のようなコメディドラマが悲しみや失敗、アイデンティティなど驚くほど深い話題を扱いながら、視聴者に疲れを感じさせないのもそのためだ。
笑いは喜びであり、解放であり、そして「私たちはお互いを理解している」という無言のシグナルでもある。
1人でいるときよりも誰かといるときの方が笑う機会はずっと多くなり、多くの場合、笑いは冗談というよりその瞬間に感じるつながりのことだったりする。
「笑いの共有」は恋愛関係にプラス
恋愛関係はこのような喜びを分かち合う瞬間に育まれる。笑いは強力な「接着剤」となる。誰かと一緒に笑うとき、あなたは相手と「シンクロ」し、波長が合っているように感じるだろう。このように、「笑いの共有」は恋愛関係にメリットをもたらす。
学術誌『Personal Relationships(パーソナル・リレーションシップス)』に2015年に掲載された研究では、笑いで気持ちが良くなるという事実以上に、実際に笑いが恋愛関係の健全さを示すものなのかどうかを探っている。研究チームはカップルが一緒に笑うのを観察し、そうした共有された笑いがカップルの絆に何らかの影響を及ぼしたかどうかを分析した。
研究チームが1回だけの笑い、抑えきれないほどの爆笑など、カップルのあらゆる笑いを撮影。その結果、絆や親密さにおける笑いの共有が果たす役割が明らかになった。
研究に基づき、笑いを共有することで愛が深まるわけを2つ紹介しよう。



