2. 同棲して相性チェック
同棲は多くの先見性や信頼、パートナーへの献身を要する重要な決断だ。この決断の背後にある意図によっては、関係の行く末が異なるのだという。交際プロセスの一環として同棲しているのか。将来の明確な計画を持って同棲しているのか。あるいは、純粋に利便性からの同棲なのか。
専門誌『Journal of Social and Personal Relationships(ジャーナル・オブ・ソーシャル・アンド・パーソナル・リレーションシップス)』に掲載された研究では、同棲している1300組以上の未婚カップルを対象に調査した。それによると、結婚についての計画が一致している婚約中のカップルが最も良好な関係を築けたのに対し、結婚に対する考えが一致しないカップルは関係に対する満足度が低く、対立が多かった。
こうしたことから、同棲する前に結婚について同じ考えを持っているかどうか話し合うといい。経済的な理由で同棲するカップルは多いが、経済的な負担を軽減するためや、「なんとなく」という気持ちで同棲してはいけない。共に暮らすという意思は、相手に対する純粋な気持ちと愛情からくるものでなければならない。
同棲を始めると、相手の資質や癖が見えてくる。習慣や金銭、家事のルール、パーソナルスペースなどについて早期に突っ込んで話し合っておいて損はない。以下の質問に対する答えを考えてみよう。
・同じような時間に起床・就寝するか、それともどちらかがずれていると感じるか
・一晩中シンクに置かれたままになっている食器についてどう思うか
・請求書はすべて折半するのか、それとも負担に差をつけるか
・どのくらいの頻度で客を招くべきか
・同じことをしていなくても、お互いにリラックスできるか
一緒に暮らすことで、2人が日常の細々としたことをどう片付けていくかが見えてくる。ルールは変わり得るが、重要なのは自分たちのために構築した体制にお互いが納得していることだ。
納得すれば、楽しいことだけでなく平凡なことや面倒なことも含めて、この人と一緒に生活していけるかどうか全体像が見えてくる。
旅行や同棲ではお互いの習慣や長所、改善点を見つけるための時間が得られる。
旅行や同棲では、あなたが相手の前でどの程度「ガードを下げて」いるかがわかる(あなたはオナラをするのにまだトイレやバルコニーに駆け込んでいるだろうか、それとも相手がいる部屋でオナラをして笑い飛ばしているだろうか)。また、家事を分担したり、ハイキングで最適な道を見つけたりといった問題解決の能力もわかる。一緒に過ごすのと同様に離れて過ごすことができるかどうか、そしてどのくらい離れて過ごすのがお互いにとってベストなのかを学ぶ。
相性の良し悪しはある程度自然にわかるものだが、時間をかけてお互いが「もっといいパートナー」になることを学ぶこともできる。妥協し、相手の日々の動作に適応し、互いのニーズを満たすことを学ぶことも可能だ。相性は進化を必要とすることが多く、関係とともに成長することができる。


