健全な人間関係を築く上でコミュニケーションスキルが重要であることは誰もが知っていることだが、関係を親密なものにするには対人関係における自信や共感力、感情面での自己調整力も必要だ。
カップル、そして独身者にとってこれらのスキルを身につける方法の1つが恋愛関係の教育だ。この教育では健全な恋愛関係を形成して維持するための知識とスキルが得られる。
自分自身が変わる必要性を意識する
専門誌『Journal of Couple & Relationship Therapy(ジャーナル・オブ・カップル・アンド・リレーションシップ・セラピー)』に掲載された新しい研究では、恋愛教育プログラムに参加した独身者1400人のデータを分析した。その結果、過去の恋愛で満足度が低かった人ほど、コース終了後に恋愛関係のスキルが最も向上することがわかった。だが変化が起こるのは自身が変わる必要性を認めたときだけだ。
研究者によると、変化の必要性を認識するという単純な行為が、より健全な恋愛関係の習慣の構築につながるようだ。
この考え方の転換の効果は離婚経験のない独身者で最も顕著で、過去の恋愛での不満が変化への強い動機となっていることが示された。
一方、離婚経験のある参加者は、恋愛教育コースを受ける前に恋愛ですでに努力したためか、あるいは元配偶者を責める傾向が強かったためか、自分が変わる必要を感じない傾向にあった。
常に自分を磨くことが関係を成長させる
恋愛の結果にかかわらず、私たちはパートナーともっと意思疎通を図り、対立を効果的に解決するために常に自分を磨く必要がある。
専門誌『Journal of Social and Personal Relationship(ジャーナル・オブ・ソーシャル・アンド・パーソナル・リレーションシップ)』に掲載された研究では、自己改善がいかに恋愛関係の成長に有益かを説明している。関係そのものを完全に変えることはないかもしれないが、変わろうとする努力がパートナーに気づかれることで、パートナーは2人の関係が成長していると感じるかもしれない。
パートナーを変えようとするのは、逆効果
一方で、パートナーが自ら努力するのではなく、あなたがパートナーを変えようとすると逆効果になり得る。他人を「修正」しようとしてもうまくいかないだけでなく、その過程で関係の悪化を感じる可能性も高い。



