働き方

2025.08.16 10:00

5分で燃え尽き防止と生産性アップ、通勤・休憩中にできるマインドフルネス3選

Shutterstock.com

身体刺激(外側)と感覚・思考・感情(内面)を意識的に観察する「バタフライ・ハグ」(1~2分間)

あなたを悩ませている些細な心配事や問題、懸念に思いを馳せよう。「同僚は私のプレゼンを気に入ってくれるだろうか」「昨日の会議で発言しておけばよかった」といったものだ。そして両腕を胸の前で交差させ、手のひらを肩にパタパタと当てる(バカバカしく思えるかもしれないが、神経科学の見地からのものなので試してみてほしい)。これは「バタフライ・ハグ」と呼ばれるエクササイズで、トラウマ治療(EMDR)などでも用いられている。標準的には2〜3分は目安だが、数十秒程度で手軽に実践できる日常のセルフケアとして親しまれている。

advertisement

頭を右に向け、何かに注意を向ける。壁や絵画、カーペット、自然など何でもいい。対象の物に集中しながら、約20秒間それを詳しく観察する。形や大きさ、色に注目し、心の目でできるだけ鮮明にとらえる。

次に左を向き、別のものに20秒間注意を向ける。対象の物の細部をできるだけ詳しく見る。手のひらを蝶の羽のようにパタパタ動かしながら、このエクササイズを続ける。

次に、また右を向いて別のものを見つけ、形や色、大きさなど細部に注意を集中させる。そして左を向き、別の物に20秒間ほど注意を向ける。

advertisement

エクササイズが終わったら、心配事や懸念事項を思い出す。最初は抱えていた心配事を思い出すのは難しいかもしれず、思い出すのに時間がかかるかもしれない。一旦思い出せば、心配事はさほど心配ではなくなるかもしれない。なぜかというと、マインドフルネスは闘争・逃走反応やストレス反応にブレーキをかけ、副交感神経系(または休息・消化反応)を活性化させる。マインドフルネスが内側で灯っていた赤信号を消せば、冷静さや明晰さ、自信が頭をもたげてくる。

毎日5分間のスキマ時間で、マインドフルネスを習慣化

圧倒されそうになったり不安になったり、あるいはイライラしたり物事が思い通りに進まなかったりする不安定な時には、今この瞬間に意識を向ける習慣を身につけたい。

マインドフルネスを、駐車場からオフィスに向かうときの毎日の習慣の流れに組み込もう。その日の予定を考える代わりに、マインドフルに歩く練習をしよう。地面を踏む感覚や広い空の下にいる感覚、周囲の景色や音に気づく。トイレに行くときやZoomミーティングの開始を待っているとき、周囲の音や体の感覚に注意を向ける。

定期的に練習しているうちに、自分の心が常に落ち着いていることに気づき始め、仕事や生活の中で冷静でいられるようになる。長期的には、過去の後悔や将来の不安にとらわれず「今、ここ」に集中するとき、毎日の5分間のマインドフルネスが効果を発揮していることに気づく。あなたは以前よりも落ち着き、明晰さが増している、そして仕事により積極的になり、仕事の生産性や業績が上がる。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事