ただし、ほかの分野では消費が減少
しかし、ゴールドバー(金地金。金の延べ棒)と金貨の需要は第2四半期、わずか9トンまで後退した。これは、前年同期比53%の減少で、2019年第4四半期以来の最低水準となった。
一方、金宝飾品の需要は、前年比7%減の30トンとなり、WGCは「3年間にわたって減少傾向が続いている」と説明している。
その結果、総消費者需要(宝飾品、金地金、金貨)は、前年比24%減の39トンになったとWGCは報告している。
一方、金額ベースでは、金宝飾品は前年比30%増、前期比49%増の30億ドル(約4410億円)に達した。
また、WGCは第2四半期のテクノロジーセクターにおける需要について、「(AI)アプリケーション関連の需要がいくらか下支えした」と述べている。それでも、米国のテクノロジーセクターの金需要は、前年比10%減の15トンとなった。
日本のテクノロジーセクター需要も第2四半期、19トンに減少したが、前年同期比1%の緩やかな減少にとどまった。韓国と中国の需要はともに2%増加し、それぞれ7トンと20トンだった。
輸出の急増
WGCによれば、貿易面では、米国は第2四半期、268トンの金を輸出し、169トンを輸入した。
「すでに2024年の取引総量(451トン)の約60%を輸出しているため、これは注目に値する」とWGCはコメントしている。
WGCはさらに、「このペースが続けば、輸出量は2013年(740トン)、2022年(701トン)以来の水準に達する可能性がある」と補足している。


