欧州

2025.08.14 11:00

「頭脳」はエヌビディアの半導体、ロシアがAI搭載ドローンを増強

ivkovmark/Shutterstock

「愚かなドローン」の終わり?

3機種はいずれも航法や目標の位置特定のために、米国の攻撃ドローンに導入される米フリアーのポータブルソフトウェア「Prism(プリズム)」や、米Auterion(オーテリオン)が開発したオープンソースAIソフトウェアと似たソフトウェアを使用している可能性がある(ちなみにオーテリオンは最近、ウクライナにドローン用攻撃キット「Skynode(スカイノード)」を3万3000個供給すると発表している)。

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こうしたシステムを使うことで、最低限のコストで迅速に「デジタル・プレデター」を生み出すことができる。また、航法や飛行計画、目標設定用に複数の機種で同一のソフトウェアを搭載していれば、その改良・更新はすべての機種に反映できることになる。必要に応じて、ドッグファイト(空中格闘戦)やスウォーミング(群れ行動)といった新たな機能を追加することも可能だろう。

わたしたちはAIドローン時代の黎明期を迎えている。エヌビディアのJetsonが容易に手に入るおかげで、こうした技術は文字どおり誰にでも利用できるものになっている。魔神は瓶から完全に解き放たれてしまった。近い将来、機体にAIを搭載しない「愚かな」ドローンは、かつての複葉機のように時代遅れな代物になるかもしれない。そして、すでに戦場を支配しつつある小型ドローンは、その優位性で新たな高みに達すると見込まれる。

forbes.com 原文

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翻訳・編集=江戸伸禎

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