グーグルも同様のアプローチを採用しており、ラインナップ内でモデル数を絞っている。Pixel 9 Pro XLは128GBモデルを提供していたが、Pixel 10 Pro XLは256GBモデルからスタートする。この点はPixel 9 Pro XLの256GBモデルと同等だが、実質的には価格上昇と受け取られかねない。結果として、折りたたみなしの3機種は799ドル(税込12万8900円)、999ドル(税込15万9900円)、1199ドル(税込19万2900円)というスムーズな価格階層を形成する。
Pixel 10 Pro Foldはこの並びを崩すが、Tech Radarは3機種目となるこの折りたたみ端末に遅延の可能性があると報じており、その場合は通常の3機種がポートフォリオを代表することになる。
Pixel 10 ProのGemini強化
グーグルがアップルに対して持つ明確な優位の1つは、AndroidプラットフォームにおけるAI「Gemini」の堅牢さである。アップルがApple Intelligenceをユーザーの期待に見合う水準へ仕上げるのに苦戦している一方で、Androidメーカー各社はグーグルのベース提供を取り込み、さらに自社の機能で強化してきた。
グーグルは自社の多くのAndroidアプリを新しいAIルーチンや機能で更新し、Pixelファミリーをアップルより先行させる見込みだ。iOS 26とiPhone 17ファミリーが消費者の手に届く時点でも、そのリードを保つ可能性が高い。
グーグルがPixelファミリーでどの程度の付加価値を提供するのかは要注目だ。過去には、同社は各端末に最上位のGoogle AIサブスクリプションプランの試用期間を同梱してきた。
競合が値上げ方向に動く中、Pixelファミリーは価格を低く抑えながら最新ソフトウェアによってより多くの機能を提供する。これは積極的な戦略だが、アップルが珍しくiOSプラットフォームで弱点を見せている今、グーグルがその優位性を押し進める絶好のタイミングだ。


