健康

2025.08.18 09:15

猛暑で増加する「隠れコロナ」 医師が指摘する自己判断が危険な理由

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こう暑いと、風邪かなと思っても病院に行くほうがかえって体に悪いと受診を控えてしまう。だが風邪の症状を甘く見てはいけない。新型コロナウイルスは、まだまだ我々を狙っているのだ。

塩野義製薬は、生活者1200人と医師100人を対象に夏の受診実態の調査を行った。それによると、猛暑のために医療機関での受診を避けたいと思っている生活者は5人に1人。発熱などの症状が出てから受診するまでの平均日数は3.2日という結果が出た。

この1カ月間に風邪の症状を感じて医療機関を受診した人は32.7パーセント。つまり、67.3パーセントは受診していない。ただの風邪だから、どうせすぐに治ると勝手に判断してしまうパターンだ。しかし、受診して検査を受けて新型コロナ陽性だった人は17.1パーセント。6人に1人という高い割合だ。

こうした生活者の態度に対して、医師の78パーセントは「患者の初期の自己判断が間違っていると思うことがある」と答えている。素人判断は危険ということだ。検査で陽性になった患者のほぼ全員が「ただの風邪だと思っていた」と言うそうだ。

医師たちは、酷暑の夏に気をつけたいトップ3として、「熱中症」、「夏バテ」、「新型コロナウイルス感染」をあげている。

調査の監修を担当したヒラハタクリニック院長の平畑光一医師は、「当院においては最近でも風邪症状で受診される患者様の半数以上が新型コロナ感染症です」と話す。新型コロナは初期症状が比較的軽いので甘く見がちだが、受診が遅れると重症化して後遺症が残る危険性も増すため、症状だけで自己判断せず、早めに医療機関を受診して検査を受けるよう注意を促している。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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