映画

2025.08.15 17:00

泣ける実録から心理ホラーまで、Netflixのベスト映画10本 批評サイト「ロッテントマト」で高評価

『ウォレスとグルミット 仕返しなんてコワくない!』(© 2024 Netflix, Inc.)

 9.『ディックジョンソンの死』(Dick Johnson is Dead)(2020):101レビュー — 99%支持率

このリストにはいくつかのお涙頂戴ものの作品があるが(特に、観客を泣かせたとしてTikTokで拡散した『おばあちゃんが死ぬ前に億万長者になる方法』)、そのどれもがドキュメンタリーとフィクションのハイブリッド作品『ディックジョンソンの死』の個人的で癒やしのあるタッチには及ばないだろう。

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ドキュメンタリー映画監督のカーステン・ジョンソンが、父ディックに認知症の兆候が現れ始めた後に考案したこの映画は、父娘が過剰でコミカルかつ不条理な死のシナリオを次々と演じることで、死に臆面もなく立ち向かう。創作された世界では、ディックは落下する工事の瓦礫に打たれ、階段から転げ落ち、首を刺される。一方、現実世界では、彼はカーステンと同居を始め、車を売り、精神科の診療所をたたむなど、記憶が失われつつあることを自覚しながら新しい生活に適応していく。

愛すべき父親が娘の不気味なゲームに付き合うにつれて、この映画はラブレターであると同時に生前の追悼文となり、ブラックユーモアと深い優しさのバランスをとる。カーステンはこのプロジェクトを「予行的追悼(preemptive mourning)」と呼び、映画製作という芸術を用いて、ディックの衰えとやがて訪れる死に対して感情的に備える方法であるとした。暗く、対決的でありながらも、この映画は高揚感と力を与えるものであり、父親の温かさ、魅力、そしてオープンな心によって駆動されていると批評家は指摘する。

カーステンによって捉えられたディックの一つ一つの仕草や視線は、それが彼の姿をはっきりと見る最後の機会かもしれないと我々が理解するにつれて、重要な意味を持つようになる。このような不遜なアプローチがRotten Tomatoesでの99%という評価につながり、「完全なオリジナル」や「ドキュメンタリー形式における画期的な作品」といった称賛を呼んだ。

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 10.『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』(KPop Demon Hunters)(2025):59レビュー — 97%支持率

最後に紹介する『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』は、共同監督のマギー・カンがK-POPと自身の韓国の伝統へのラブレターとして考案したプロジェクトである。クリス・アッペルハンスと共に監督を務めたこのNetflixのヒット映画は、コンサート照明、アニメ、Kドラマから視覚的なインスピレーションを得て、ミュージカルナンバーのために印象的な「CGアニメ」の美学を作り上げ、キャラクターについてはBlackpink、2NE1、Itzy、Twiceといった実在のK-POPグループに敬意を表している。その結果、真にユニークな映画体験が生まれた。非常に華やかなアイドルの瞬間と「ちびキャラ」的な誇張表現が共存する、極めて様式化された世界。

K-POPファンタジー、魔法少女アクション、そして都市神話がエネルギッシュなポップ・ファンタジー・カクテルの中で一体となる物語だ。映画は、ルミ(声:アーデン・チョー)、ミラ(メイ・ホン)、ゾーイ(ジヨン・ユ)からなるセンセーショナルなK-POPガールズグループ「Huntr/x」を追う。

『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』のように、この3人のスーパースターは、ワールドツアーをこなす表の顔と、音楽の力で「Honmoon」(ホンムン)という神秘的な結界を守るデーモンハンターという裏の顔を両立させている。悪魔によってルミが声を失ったとき、グループはライバルのボーイバンド――悪魔のジヌ(声:アン・ヒョソプ)が率いるサジャ・ボーイズ――と対決することを余儀なくされる。彼らはホンムンを破壊し、混沌を解き放とうと脅かす。

7月下旬の時点で、『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』は1億5880万ビューを集め、最終的にNetflixがこれまでにリリースした中で最も視聴されたアニメーション映画となった。その上、Rotten Tomatoesでは97%というほぼ満場一致の称賛を得ている。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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