映画

2025.08.15 17:00

泣ける実録から心理ホラーまで、Netflixのベスト映画10本 批評サイト「ロッテントマト」で高評価

『ウォレスとグルミット 仕返しなんてコワくない!』(© 2024 Netflix, Inc.)

 5.『ウィル&ハーパー』(Will & Harper)(2024):122レビュー — 99%支持率

ウィル・フェレルの名前が映画にクレジットされているのを見ると、誰もが即座に『俺たちステップ・ブラザース -義兄弟-』(Step Brothers)や『俺たちフィギュアスケーター』(Blades of Glory)、あるいは『タラデガ・ナイト オーバルの狼』(Talladega Nights: The Ballad of Ricky Bobby)のようなコメディを思い浮かべるだろう。共感の中心化や感情の脆さを想起する人は少ない。それにもかかわらず、『ウィル&ハーパー』は率直な可笑しさと誠実な情感を融合させ、フェレルの「最高のコメディ」と呼べる一本になっている。それは、率直な陽気さと感情的な誠実さを、新鮮で、正直で、そして内面をさらけ出すような形で融合させたものである。

advertisement

物語はフェレルだけのものではなく、元「SNL(サタデー・ナイト・ライブ)」のライターであり、トランスジェンダー女性であるハーパー・スティールについての物語でもある。人生の新たな章を始めようとする矢先、彼女は深く信頼する人物であるフェレルに連絡を取った。2人は共に長いロードトリップに出かけ、国中を巡りながら、家族やティナ・フェイ、セス・マイヤーズ、モリー・シャノンといったSNLの元同僚など、あらゆる種類の人々と話をする。

『ショートゲーム』(The Short Game)や『バーブ&スター ヴィスタ・デル・マールへ行く』(Barb and Star Go to Vista Del Mar)で知られるジョシュ・グリーンバウム監督は、このような力強い友情を詳述した自身のドキュメンタリーが、露骨に政治的ではなく「徹底して個人的」であることで文化的影響を持つことを望んだという。「政治は個人的なところにこそ宿るべきです」と彼はVariety(バラエティ)に語っている。

122件中わずか1件が否定的という支持率99%が示す通り、ダイブバーから病院、幼少期の思い出の場所まで、開かれた道の風景を、真の友情と深い対話が困難を乗り越える力へと変えるキャンバスとして捉えた点が高く評価された。

advertisement

 6.『THE FIRST SLAM DUNK』(2022):46レビュー — 100%支持率

【2025年8月12日時点では日本未配信】

しばしば、アニメの物語は実物以上に壮大である。未来の賞金稼ぎのSF物語から、機械化されたディストピアの世界、時空を超えるロマンスまで、この愛されるアニメーションのスタイルは、多くの日本の映画製作者が奇妙で独創的な方法で我々の世界を分析することを可能にしてきた。しかし何よりも、アニメは型破りな美学を提供し、それがある種の前例のない激しさと荒々しさを可能にし、それによって独特のレベルの洞察を提供する。

そして『THE FIRST SLAM DUNK』は、そのような激しさが、どんな設定や物語からでも――高校のバスケットボールというごく普通の舞台からでさえ――引き出せることを証明している。

物語はシンプルだ。湘北高校バスケットボール部は、インターハイ全国大会で、強豪のライバルである山王工業高校と対戦し、勝利を目指す。監督の井上雄彦によるこの映画は、電光石火のポイントガードである宮城リョータ(声:仲村宗悟)を筆頭に、桜木花道(声:木村昴)、赤木剛憲(声:三宅健太)、三井寿(声:笠間淳)、流川楓(声:神尾晋一郎)で構成されるチームが、大一番に向けて練習に励む中での浮き沈みを詳述している。時間を前後する物語の語り口を通じて、映画は、亡き兄ソータの遺志を継ぎ、自身の痛みを乗り越えてチームを高みへと導こうとするリョータの感情的な旅路に焦点を当てている。

批評家たちは、井上が3Dコンピューターグラフィックスと2D手描きアニメーションを融合させ、バスケットボールというスポーツを電撃的に感じさせると同時に、キャラクターを生き生きと、そして感情的に地に足の着いたものに感じさせる効果を生み出している点を称賛した。

次ページ > セルダ211/ペーパー・タイガース

翻訳=酒匂寛

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事