2. 「タイムブロッキング」を実践する
タイムブロッキングとは、1日の時間をブロックに分け、それぞれを特定のタスクやまとまったタスクにあてる方法だ。このテクニックは1日を整理するのに役立つだけでなく、さまざまな活動の間に明確な境界線を引くことで、集中した作業時間を確保することができる。実践方法を紹介しよう。
1日の計画を立てる
1日の始まりか前日の夜に、タスクに特定のタイムブロックを割り当てる。予定していなかったタスクが発生する事態に備え、休憩時間を設け、余裕を持たせる。こうすることで優先順位の高い仕事から個人的な約束事まで、すべての活動にそれぞれの時間が割り当てられ、タスクが重なったり気づかれなかったりするリスクを減らせる。
類似するタスクをまとめる
異なる種類の仕事を切り替える際の認知的負荷を最小限に抑えるために、似たようなタスクをまとめる。例えば、「Eメール処理」「クリエイティブな仕事」「会議」にそれぞれ1つのブロックを割り当てる。この方法はバッチ処理の概念を活用しており、効率と集中力を大幅に向上させる。
マルチタスクを制限する
時間ブロックを特定の活動に割り当てることで、生産性を低下させ、ストレスを増大させるマルチタスクが減る。一度に1つのタスクに集中することで仕事の質が高まり、注意散漫や認知疲労が少なくなるため、タスクの完了にかかる時間が短縮される。
必要に応じて調整する
必要に応じて柔軟にタイムブロックを調整しよう。予想以上に時間がかかるタスクもあれば早く終わるものもある。定期的にスケジュールを見直し、調整することで1日全体を混乱させることなく変化に対応することができる。
評価し、最適化する
1日または週の終わりに、タイムブロックの間に達成したことを見直す。何度も繰り返される注意散漫な状態や、割り振った時間を常にオーバーしているタスクを特定する。この情報をもとに今後のタイムブロックを最適化し、生産性をさらに高める。
タイムブロッキングは、1日を一連の受動的なタスクから構造化された能動的なスケジュールに変え、時間を最大限活用できるようにする。仕事の習慣に規律と意図性をもたらし、生産性の向上やストレスの軽減、ワークライフバランスの改善につながる。タイムブロッキングを取り入れることは、1日をコントロールし、自分の時間を優先順位や目標に沿ったものにするための大きな1歩となる。
