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2025.08.17 09:15

ホーキング博士も選んだ宇宙葬 墓じまい世代に広がる終活の選択肢

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普段はあまり触れたくもないことだが、お盆の時期ぐらい自分の葬儀について考えてみるのもいいだろう。このごろは小規模な家族葬が人気で、葬儀はどんどん縮小する傾向にある。だが、人生最後の晴れ舞台を文字どおり「どーん」と派手にやるのも悪くない。それなら宇宙葬や花火葬がもってこいだ。

SEOなどのデジタルマーケティング事業を展開するNEXER(ネクサー)は、全国の男女500人を対象に「一風変わった葬儀」についてアンケート調査を行った。そこで登場したのが「宇宙葬」と「花火葬」だ。

宇宙葬の認知度を尋ねると、約19パーセントの人が知っていた。このごろでは、スティーブン・ホーキング博士や『スタートレック』のスコッティ役で親しまれた俳優ジェームズ・ドゥーアンが宇宙葬を行って話題になった。遺骨をロケットに乗せて打ち上げ、宇宙に散骨するというものだ。

宇宙葬に興味があると答えた約14パーセントの人たちの意見には、「人が亡くなったら、お星さまになるとよく聞いて育ったので、本当に星になりたいと思う」、「思ってみたら地球は宇宙のごくごくわずかな存在にすぎないので、そこに埋めるより広い宇宙に飛ばしたほうが『終わり』ではあるがロマンがある」と壮大な夢を語る人もいれば、「お墓とかいらないし納骨堂なども不要だから」と冷めた人もいる。費用も30万円ほどと思ったほどは高くないので、意外に現実的な選択だ。

次に「花火葬」についてたずねると、知っている人はわずかに約2パーセント。ほとんど知られていない。これは、遺灰を花火に入れて空高く打ち上げる散骨の一種だ。花火葬に興味があると答えた人からは、「最後にひと花咲かせたい」、「おくる人が楽しそう」、「あとかたもなく散れそう」といった意見が聞かれた。「やりたくないけど見てみたい」という人もいた。まさに、跡形もなく散りたい人には「散った」感が最大の葬儀になるだろう。

だが、現実は変わった葬儀をしたいと思う人は1割に満たない。遺族の悲しみを考えれば遊び感覚で企画するものではないということか、葬儀に関しては保守的な人が圧倒的に多い。自身の葬儀で「何か変わったこと」をしたいと望むわずかな人たちからも、自分の灰を「どこかに捨ててほしい」、「森林にひっそりと埋葬してほしい」、「骨を肥料に混ぜて樹木育成などに活かしてほしい」など、派手な方向ではなく、むしろお金をかけずに地味にやりたいという意向が多く聞かれた。

墓の維持が困難になり「墓じまい」をする人が増加傾向にある。だが墓じまいにも相当な費用がかかるため思うに任せない。それなら、花火葬で「どーん」と散ってしまえば後の心配も無用だ。花火葬を行っている葬儀社はまだ少ないが、合同プランなら50万円程度からあるようだ。意外に理に適っているかもしれない。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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