働き方

2025.08.12 12:00

AIが仕事を奪うと決めつけるな、劇的に生産性の高い「スーパーワーカー」になる術を学べ

OSTILL / Getty Images

企業はスーパーワーカーをどう受け入れているか

先進的な企業は、必要なのは人員削減ではなく、むしろ技能の高い人材を増やすことだと理解している。これらの組織は、AIシステムと共に働けるように、まったく新しい役割を創出し、既存の役割を変革している。

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日常業務の効率化

多くの企業は、従業員の時間を大きく奪う定型的な業務の見直しからAI変革に着手する。狙いは職をなくすことではなく、従業員をより高付加価値の活動へ振り向けることにある。

成功事例:Döhler(デーラー、食品・飲料向け天然素材のドイツ企業)は、SAPのAIコパイロットを用いて日常的な人事業務を合理化した。人事異動、勤務地変更、ポリシー照会といった手続きが会話型インターフェースで迅速かつ容易になった。ビジネスアプリケーション責任者のピエール・ヴィーゼは「こうした些細なことが、私たちの仕事を少し楽にし、少し速くしてくれるのです」と述べている。

中核業務プロセスの変革

最も大きなインパクトが出るのは、採用、顧客サービス、従業員育成といった基本的なワークフローをAIで再設計する場合である。これにより、品質を高めながら劇的な効率化が実現することが多い。

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成功事例:Darussalam Assets(ダルサラーム・アセッツ。ブルネイの政府系企業を複数管理、従業員9000人超)は、AIを用いて求人票の作成、履歴書の解析、コンピテンシーに基づく面接質問の作成までを行う採用プロセスに変革を加えた。結果として、採用期間は3〜4か月から3〜4週間へと短縮した。

社内キャリア開発の強化

革新的な企業は、外部に新しいスキルを求めるのではなく、AIで既存人材の潜在力を解き放ち、従業員が社内で成長・昇進できる道筋を作っている。

成功事例:デルタ航空は、AI駆動のスキル分析で10万人超の従業員を社内のキャリア機会にマッチングし、学位要件からスキル重視の登用へと舵を切った。同社はスキルの透明性と個別化されたキャリアパスに重点を置き、管理職ポストの25%を現場従業員から充足するという目標を上回った。

これらの例が示すのは、成功するAI変革は人を置き換えるのではなく、人をエンパワーすることに焦点を当てるという点である。The Josh Bersin Companyのジョシュ・バーシンCEOは次のように述べる。「最終的にAIによるビジネス変革を主導するのは、テクノロジーだけでなく人に焦点を当てる企業です。AIがより多くの定型業務を自動化しても、競争優位を生むのは人間の付加価値なのです」。

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翻訳=酒匂寛

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