ドナルド・トランプ米大統領は7日、インテルCEOのリップブー・タンに対し「即時の」辞任を求めた。この発言により、同社株はプレマーケット取引で下落した。これは、アーカンソー州選出の共和党上院議員トム・コットンが、タンと中国企業との関係についてインテルに疑問を呈したことを受けたものである。
トランプは、「インテルのCEOは極めて利害相反の状態にあり、即時に辞任しなければならない」とTruth Socialに投稿し、「この問題に他の解決策は存在しない」と付け加えた。
報道によれば、コットンは今週初めにインテルの取締役会議長であるフランク・イヤリー宛てに書簡を送り、タンが中国企業や刑事事件に関わる企業との関係を持っていたことを取締役会が認識していたかどうかを質問したという。問題となったのは、タンが今年3月にインテルに迎えられる前にCEOを務めていたケイデンス・デザイン・システムズだ。コットンは、「インテルの事業の安全性と健全性、さらにはそれが米国の国家安全保障に与える潜在的影響について懸念」を示している。
コットンは、タンが中国軍または中国共産党と関係する企業の株式を売却していたかどうか、その他の関係について適切に開示していたかどうか、そしてインテルがその懸念にどのような対処を行ったかについて問いただしている。
インテルはロイターに対して声明を出し、コットンの懸念には直接対応するとしたうえで、同社およびタンは「米国の国家安全保障に深くコミットしているほか、米国の防衛エコシステムにおけるみずからの役割の誠実さを重視している」と述べた。
なお、インテルはさらなるコメントの要請にはただちに応じなかった。
これを受け、インテル株はプレマーケット取引で約2%下落し、トランプの投稿直後に一時5%以上下落した後、下落幅は多少縮まった。



